カテゴリー「2012イギリス・アイルランド旅行記」の36件の記事

2012.07.12

帰国後の庭と私

2012.7.12

みなさま、おかげさまで無事、帰国しております。
元気に!と言いたいところなんですが、帰国直後の荷解き、荒れ果てた庭のとりあえずの手入れを夢中で終えた途端、熱を出してぶっ倒れていました。
遊び疲れ、という意見も多々。。。
欲張りすぎ、という反省も多々。。。

そんなこんなでご報告が遅れましたが、帰国後の我が庭の惨状を少しお話させていただくと。。。

(薔薇が出迎えてくれました。でもよく見ると草ぼうぼう。)

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帰ったのは深夜。
白薔薇が多いため、夜目にもなんか薔薇が咲き乱れてるゾ!?と期待させる雰囲気。
そうなんです。
欲張りの私は、イギリスでも薔薇を見て、我が家の薔薇の時期にも帰ってこようと、早めに出発してこの時期に帰国したのです。。。
(イギリスの薔薇は早めの出発のために早すぎでした。。。最後の方でやっと間に合ったのがせめてもの救い。。。)

翌朝、やはり、というか当然というか、庭はやっぱり草ぼうぼうで荒れ果てていました。薔薇は咲いていましたが、のたくっていました。

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小径は勝手きままな花々でふさがれていました。

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埋めていった鉢ものは。。。

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あまり雨が降らなかったようで、息も絶え絶え、かろうじて小輪の花をつけています。

鉢物にたっぷりの水をあげ、小径の枝をはらい、花の重さでうなだれる薔薇には支柱を立て、と、日曜日は朝から晩まで大奮闘。

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そのあげく。
月曜日から熱が出て、今日やっと起き出しました。
これは薔薇熱、とでも言うのかもしれません。

旅行中、あまりに過剰な薔薇を見、触れて、すっかりのぼせてしまったのでしょう~。

おかげさまで今日は普通の暮らしに戻りました。

「イギリス、アイルランド旅行記」
旅行の合間に書いていたため情報不足、写真も選別不足のところがあり、中途半端ですみません。これから少しずつ時間をとって手直ししていくつもりですので、また覗いてみてくださいね。

あらためて、旅行中当ブログをご覧いただいたみなさま、コメント、応援をいただいたみなさま、本当にありがとうございました。

P.S.

熱を出していた間、大雨が降り水不足は解消したもののまたまた庭は大荒れ。
見頃だった薔薇もボテボテと落ち、枝も地面についてしまいました。

旅行中、あちこちで廃墟、いえ遺跡状態の庭も見ましたが、庭って簡単に荒れてしまうものですね。
今回イギリス、アイルランド各地を訪ね歩いた名庭園が、長期にわたって名声を得ているその裏には、どんなに多くの努力や労力、たゆまぬ愛情が注がれていることをまたこんなことからもしみじみと実感しています。

(って、較べるのもおこがましいのですが。。。)

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2012.07.10

シュードリー城、遺跡と薔薇と

2012.7.2 (追想)

旅行の最後の日々は花のロンドンに滞在して、ロンドン周辺の庭やできればミュージカルなども見てしまおうとの予定。
友人宅から一路ロンドンをめざし、今日の夕方にはヒースロー空港にレンタカーも返却します。
その途中のコッツウォルズに、薔薇の庭があると聞いてやってきました。

シュードリー城
Sudeley Castle
www.sudeleycastle.co.uk

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ここはヘンリー8世の最後の妻、キャサリン・パーの居城だった由緒正しいお城。
さらに。。。

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特徴的だったのは敷地に残る遺跡も、庭の景観に美しくとけ込んでいたこと。
チューダー朝の後、200年以上も放棄されていたために荒廃したそうですが、今はそれがこの庭を特徴づける重厚感を出しています。

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薔薇園の薔薇はこのところの雨続きで傷みがちでしたが、オールドローズ中心の美しい薔薇園。

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さらにチャペルの傍らにはホワイト・ガーデン。

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教養が高かったと言われるキャサリン・パーを象った刈り込み。

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ヘンリー8世の良き話相手となり、エリザベス1世の継母として教育もさずけ、エリザベスにも慕われたそう。
この旅、エリザベス一家に縁が深い旅です。(イギリスなんだから当然といえば当然なんでしょうけど。)

塀で囲まれたボーダー花壇のセンスもよく、小雨がちでしたが、訪れた甲斐がありました。

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この周辺はコッツウォルズの中心地。
以前、友人一家に、ヒドコートマナーとキフツゲートを案内してもらいました。
ハチミツ色の家並みが軽快で、かわいくて明るい町並みです。

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あちらにもこちらにも目移りして寄りたいところだらけですが、誘惑を振り切って。。。
さあ、ロンドン入りです。

(旅行記の7月3日「Queen Mary's Garden そしてミュージカル」に続きます。。。)

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2012.07.08

Shropshireのオープンガーデン

2012.7.1 (追想 「友人宅での3日間-その2.(完)」)

友人宅はShropshire州北西のはずれ。
この先にはあと2軒しかない、という牧畜地帯の奥の奥にあります。
The Yellow Bookで、この日Shropshire北部でオープンガーデンをやっていることがわかり行ってみることにしました。

Wollerton Old Hall
Wollerton, Market drayton, TF9 3NA
www.wollertonoldhallgarden.com
6ポンド

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ここは先週オープンガーデンだったところですが、8月までは日曜日はオープンしているそう。今日は日曜日なのでラッキー。

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しかも、予想以上に素敵な場所でさらにラッキー。
この地域の名家で一部を開放しているらしいのですが、家を維持するのも大変ですね。
家もお庭もこうして常にきれいにしていなければいけないなんて。

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今回の旅でこの家に限らず、歴史的な建物にまだ居住しつつ、公開することで庭や屋敷を維持している邸宅をいくつも見てきました。
お城暮らしも楽じゃないなあ~、古い家は住みづらいだろうし。
名家の妻じゃなくて良かった。。。(?!)

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垣根で区切られたテーマ別の庭は、ここでも薔薇が花盛り。あしらわれている花がキャットミント、ラムズイヤーなどコテージガーデン風の親しみやすい花が多く、友人のEちゃんも新しい家の庭造りの参考にしていました。

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それにしてもイギリス、やはり奥が深いです。
こんな地方の何気ない片田舎にも、Yellow Bookに載っている歴史ある館やお庭がぽっと存在するなんて。

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手入れよく、きちんと整備されたとてもきれいなお庭でした。

Marchamley House
Marchamley, nr Hodnet SY4 5LE
入場料3ポンド

そのすぐ先の道に、今日オープンガーデンのお家がありました。
オープンガーデンをするためには、広い駐車場の確保も必要みたいです。
黄色のngsの看板をたよりに行くと、駐車場の案内をするおじさまが。

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入口は狭いのですが、奥の農地(!)が今日の仮駐車場。
この辺では今日のオープンガーデンはここだけのせいか、次々車が集まってきます。

お庭もかわいく、ますます親しみやすい庶民的なお庭。

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あちらこちらで楽しく談笑する人の姿が目立ち、きっとご近所の仲良しさん達がここで出会ったのでしょう。

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そんな光景も地域のオープンガーデンならでは光景に思えました。

さて、そろそろひとやすみしたい時間。
ここでお茶を飲むこともできたのですが、Eちゃんが時々行くというカフェに案内してもらいました。

Battlefield Falconry Centre
Sparrow's Cafe 1403

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バトルフィールド、戦場とはまたどうして?
と思ったら、なんとここはヘンリー4世の舞台となる1403年の戦いの場だったんですね~。
ということは!

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Shropshireのこのバトルフィールドなるところが、実在の人物ホットスパーや、史劇「ヘンリー4世」でシェイクスピアが生み出した稀代の道化役フォルスタッフが活躍した場所ってこと!?

以前私が作ったシェイクスピア・ハーブ・ガーデンで私が集めた種々のハーブは、それぞれシェイクスピア劇の劇中に登場するハーブなのですが。。。

例えば「あのカモマイルという草は、踏まれれば踏まれるほどよく育つというけれど、人の青春は、浪費すればするほどはやく衰えるものだ」という名台詞をフォルスタッフが言ったという、その場所だったのです!

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このフォルスタッフはまだ皇太子だった後のヘンリー5世、皇太子ハルの放蕩仲間なのですが、そのはちゃめちゃぶりが舞台でも大人気で、エリザベス1世もお気に入りだったとか。。。

まあ、なんという認識不足!

カフェのお茶とケーキもおいしかったのですが、その思いもかけない史跡との偶然の出逢いに、感激しやすい私はまた大感激でした。。。

感動したり、感激したり。楽しくなつかしく過ごしたあっという間の3日間。よく月曜日朝、なごりを惜しみながら友人宅を後にしました。

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2012.07.06

Shropshireの友人宅にて

2012.6.29-30 (追想「友人宅での3日間-その1.」)

David Austinの薔薇園を後にし、以前来たときも迷いがちだった緑深いヘッジに囲まれた細い道をくねくねと辿って、なんとか友人宅に着いたのは午後6時。

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夏時間なのでまだまだ昼間の明るさです。

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250年前の古いコテージに住んでいた友人は、今、完成間近の自作の家を敷地内に建てていて、一家はもう昨年の10月からは新居の方で寝起きして暮らしています。
(この6年間、自分たちで週末や夏休みを利用して作ってきた、全くの自作の家です。)

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といっても、キッチンはまだ旧宅。シャワーも私達が来る直前に初めて完成。

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なので、食事のたびに15mほど離れた旧宅からお料理もお皿もナイフ、フォークもゆっさゆっさと運んできます。
横切る芝生の庭にはニワトリが4羽、勝手きままに歩き回り、飼っているネコも自由奔放に出たり入ったり。
なかなかカントリー生活満喫のワイルドな生活ぶり。

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生活ぶりはカントリー風ですが、新居は正反対の最新式北欧風です。

南面はすべて大きなガラス窓の平屋のモダンな造り。

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さらにすごいのは、なるべくエネルギーを消費しないよう、自前でまかなえるエコ・ハウスに設計されていることです。
屋根に取り付けたソーラーパネルのお湯はシャワーをまかなえ、断熱のきいた部屋は冬場、南の窓から入る日光だけでほとんど暖房はいりません。補助暖房としては薪ストーブがあり、その熱を蓄熱するコンクリートの壁で囲まれて、それがまたおしゃれな木目のついた黒いコンクリート。
設計したR氏の美学が随所にうかがえるこだわりの家です。

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この友人夫妻とは札幌でキャンプにスキーにバードウォッチングにとおつきあいし、その後イギリスと日本と離れても折々には何度もあっている仲。
日本にいるとき赤ちゃんだった娘さん二人がもう大学生と高校生。
その友達も入れ替わり立ち替わり訪れて、人間も動物も出たり入ったりの大騒ぎの生活です。

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夕食の人数もその都度かわるのに、旧宅のキッチンから運んできて、また洗うために運んでいきます。
慣れているんでしょうけど、雨が降ったり、冬場は凍ったりもしたでしょうに、えらいなあ~。

新居のキッチンは、あと水道栓を取り付けるだけ。
そしたら冷蔵庫を運び入れ、こちらでとうとう炊事もできるようになるでしょう。
夫婦二人で、床を張り、壁土を塗ってここまできた、6年がかりのプロジェクトもようやく完成の日が近づいてきました。

気の置けないおつきあいなので、私達も旅の疲れをここでゆっくり休めようとの3日間。
楽しく、にぎやかに時間が過ぎていきます。

P.S.
ただし、田園地帯のそのまた奥の一軒家なので、ネットがうまくつながりません。
メールもなかなかとれず、ブログはすっかりご無沙汰してしまいました。

追記:

友人宅では毎日毎日、おいしい手料理をいただきました。

1日目は奥様Eちゃんの手料理「キノコのリゾット」「やさいサラダ」
長女Eちゃんのデザート、飾り付けも凝った「ティラミス」

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2日目はご主人の手料理、「クスクス」と「スリランカ・カレー」

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3日目はまた長女Eちゃん、昼間からお料理の本を見て献立を考えてくれていました。
そして力作「インド風ココナツ入りラム・カレー」と「シナモンスティック風味のライス」

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旅行中の疲れた胃と体に、なんとも染み渡るようなおいしいお料理の数々。

どれもカフェ・レストランで出てきそうな出来映えと味です。
新居のキッチンが完成したら、ますますお料理の腕もあがることでしょう~。
気の遠くなるような家造りの数年間でしたが、あと少し、あと少しで快適な新居となりますね!

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またいつか訪れるのが楽しみです!

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グリニッジ 星と薔薇とオリンピックと

2012.7.5

今日は旅行の最終日。
夜の便でもうロンドンを発たなければなりません。さみしい~。

最後くらい(?)昼間は夫の希望のところへ行きましょうと提案すると、夫の希望は。。。

グリニッジ天文台でした。。。

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さすがスターウォッチャー。

グリニッジへは地下鉄と鉄道を乗り継いで、ロンドンから1時間ほど。
今回初めての鉄道の旅。窓からはタワー・ブリッジも。

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あらら、タワー・ブリッジに五輪マークが。

グリニッジには他にも見どころがあったみたいですが、夫はなんたって一目散に丘の上のグリニッジ天文台を目指しました。

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世界標準時の基準だったグリニッジ。
経度0度のグリニッジ。

経度0度があるところは、しっかり有料の博物館になっていて、敷地の地面に描かれた0度の線をまたいで観光客が写真を撮ろうと列を作っています。

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その最後尾に並んでじっと待っていると、勝手にうきうき歩いていた夫(薔薇園と立場逆転です)「そんな観光客用のところに並んでいないで」

そうだったんです!

経度0度の基準となる望遠鏡が置かれているのは、今は博物館になっている天文台がおかれた建物の中。

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その建物の中には、その昔、世界標準時を測定するのに使われた大きな古い望遠鏡が中央に置かれ、その北と南にも一台ずつそれよりは小型の望遠鏡。

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外の写真スポットはとりあえず、やっぱりただの写真スポット。この東側は東経、この西側は西経と確認するのにはいいかもしれないけど。。。

というわけだったんですね。

この望遠鏡の下にも線が描かれていたので、あらためてここで写真を。

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それにしても、18世紀にここに王立天文台が置かれたという建物は、その時代の天体観測の苦労が偲ばれます。
屋根は三角屋根のてっぺんが一直線に開くようになっていて、開閉させる金具と機械が重々しく取り付けてあります。望遠鏡も古めかしく歴史を感じます。
ここにニュートンやロシアのピョートル大帝も訪れたことがあるそう。。。

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などと、表面的なことしかわかっていない私と違って、夫の熱心なこと熱心なこと。
望遠鏡の回りを行く回りも回って、見飽きることなく眺めています。

そこのカフェで遅いランチを食べ、さて実はこのグリニッジ公園のThe Rose Gardenを目指しました。(最後までやっぱり薔薇妻モードでした。)

ところが、、、天文台を目指したときも、目的の天文台にはすぐには行けなかったのですが、薔薇園へ行くのも、公園に張り巡らされた幾重もの工事用ガードを回避しながら行かなければなりません。何のガード?何の工事をしてるの?

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、、、と、やっと気づきました!

オリンピックなんです。

当然ですよねーもうロンドン・オリンピックまで1ヶ月を切っています。
ロンドン市内でもあちこちで、ギーギーガタガタ、工事の音が響いていたのですが、グリニッジ公園は馬術と近代五種競技の会場になっているらしく、その会場作りで大騒ぎです。

7月9日には、薔薇園も閉鎖とのこと。

おっとあぶない、かろうじて間に合いました!

The Greenwich Royal Park Rose Garden

入場無料

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今朝、公園を歩き始めて案内板を見て初めて知った薔薇園ですが、なんと立派な薔薇園!

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各薔薇の区画には番号が付いていて、薔薇園の両隅の案内板でちゃんと品種名が確認できます。
中央部はモダン・ローズ。

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隣の邸宅の敷地側にイングリッシュ・ローズと原種薔薇。
その数100種以上。なかなか立派な薔薇園です。

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その名もThe Greenwich Royal Park Rose Garden。
王立公園の薔薇園だったんですね。
薔薇はここでも最盛期。
知った人が三々五々、訪れて楽しんでいます。

星と薔薇と、そしてオリンピックの準備で忙しいグリニッジ王立公園。

旅の終わりに、とても面白い経験をしました。

(ヒースロー空港で。)S0141

最後にも、スープ・オブ・ザ・ディ。これ、野菜がたっぷりのスープを5ポンドほどで日替わりでどこのお店でも置いていて、おいしいパンも付くので、重宝しました。お疲れ様の夫はビール!とビーフ・バーガー。

みなさま、おかげさまで今回の旅も大事なく、ただいま無事帰路についています。

最初の頃は薔薇の季節に先駆けてしまって少々残念な薔薇園めぐりでしたが、それも今思えば、薔薇の花を求めてさあどこへ行こうかと目的のある楽しみな旅でもありました。

ご覧いただいたみなさま、コメントをいただいたみなさま、とっても励みになりました。

本当にありがとうございました。

友人宅の(謎の?)3日間も、おいおいアップしますので、また覗いてみてくださいね~。

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2012.07.05

キュー・ガーデンの一日

2012.7.4

キュー・ガーデン
Royal Botanic Gardens, Kew
Richmond, Surrey, TW9 3AB
www.kew.org

キュー・ガーデンは、なんと世界遺産にもなっているんですね~。

1759年、当時のオーガスタ皇太子妃が敷地内に作った植物園がその始まり。
キュー・ガーデンを象徴するガラス張りの大温室、パームハウスは1848年完成だそう。

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ヴィクトリア調の優雅な曲線を描くガラスの温室は、それ自体が繊細で、巨大なガラスの飾り物のようです。

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入場料が16ポンドもしたので、今日はここで過ごす!と夫。

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あははと笑っていましたが、広大な公園内にはおいしいレストラン、素敵な薔薇園、パーゴラの庭と見るもの、おいしいものがたくさんあり、結局、本当にここで涼やかな初夏のロンドンの一日を過ごしてしまいました。

(レストランは高めでしたが、おいしかった)

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(夫、パエリア、私、サラダと洋なしのケーキ)

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大温室パームハウスの前には、Rose Gardenが。

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驚いたことに、ここに植えられている薔薇はほとんどがイングリッシュ・ローズ、原種、オールドが少々。

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いわゆる高芯剣弁のモダン・ローズは1本もありませんでした。
今回薔薇園めぐりをして、古城のオールドローズの中に、イングリッシュ・ローズが普通に植えられているのがとても印象的でした。

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いまや、イングリッシュ・ローズはイギリスを代表する薔薇。
ここキュー・ガーデンでもそうなんでしょう。

この薔薇園の他にも、ロック・ガーデンの奥に、パーゴラの庭があり、そこにもつる薔薇がたくさん植えられていました。

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今、まさに花盛り。

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色とりどりの他の花々の花壇がまたきれいで、ちょっとした癒しの庭でした。

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木の梢近くにかけられた通路を渡れるTree top。

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パームハウスの他にも温室があり、サボテンがかわいくてはまってしまいました。

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この広大な庭園に、今日はお天気も良いので人出が多く、学校の授業なのでしょう~。
いくつもの学校の生徒たちだと思われる、先生に連れられたそれぞれ制服の違う子供達の一団でにぎわっていました。

(「ケイティのバスケットにみんな花びらを集めて!」と先生。薔薇の授業?)

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ロンドンでこんなゆっくりした時間を過ごせるなんて。。。
もうけもの!の一日でした。

(クジャクを見て、大騒ぎの子供達。「この丘の上から降りちゃだめよ」としっかりした女の子。)

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P.S.

昨日のホテルを予約したホテル予約会社からメールが来ていました。
私達の1泊目だけの料金の請求だけで、残り2、3泊目は返金するとのことです。
やった~。
というより、やっと解決。
私達の主張が素直に認められてほっとしました。

さあ、もういよいよ明日はロンドン最終日。

そして私達の旅の最終日です。

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Queen Mary's Garden そしてミュージカル

2012.7.3

長年の憧れだった本場ロンドンのミュージカル
ガーデンの旅から今日はちょっと趣向が変わって、観劇モードに突入です!

当日券が安く買えるというピカデリーサーカスを下った当日券安売り売り場、tktsに行くと、並んだ席はもうないとのこと。劇場で直接買えば買えるだろうと教えてくれて、そこから歩いて5分ほどのHer Majesty's劇場へ出かけました。

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50ポンドの1階席は4分間見られない場面があるとのことで、41ポンドの2階席。こちらはすべて見られるが遠いとのことで、安いし、これを購入~。

(Tickets)

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昼間の時間は、リージェンツ・パーク内にあるロンドン市内の薔薇の名所、クィーン・メアリーズ・ガーデンへ。(やっぱり薔薇妻モードは変えられません。)

Queen Mary's Garden
Regents Park

(Old rose border)

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(English rose border)

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あまりに広すぎるリージェンツ・パークのその付近には、もうあちこちにイングリッシュ・ローズ、オールドローズの花壇が広がって、例によって私は蝶のように蜂のようにうろうろおろおろ。
そんなしていると、突如目の前に、中心部の薔薇園が出現しました。

これが薔薇園!

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まるでそう言っているかのように、典型的な円形の花壇に、これでもかというほど薔薇咲き乱れる薔薇の花園。

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名札もしっかり示されたモダン・ローズが、区画に一品種ずつ豪勢に植えられています。それも最盛期!
またまた薔薇あふれるタイミングで、薔薇に出会えて良かった~。

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Sm0038

この旅ももうあと少し。
薔薇の旅の終わりに、何とか薔薇が間に合ってくれました。

さあ夜はミュージカルです。

The Phantom of the Opera
Her Majesty's Theatre

The Phantom - Peter Joback
Christine - Sofia Escobar
Raoul - Killian Donnelly

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Her Majesty's劇場に限らず、劇場が集中するピカデリー周辺は、夜のこの時間、ロンドン市内から多くの人が集まってきます。
19:30開演の「オペラ座の怪人」。
まだ19時ですが、Her Mafesty'sの前にも期待高まる人々が写真を撮ったり待ち合わせたり。
オペラ鑑賞ほど正装ではありませんが、観客の服装も皆おしゃれ。ドレス姿の人もいます。
入口でチケットを確認するスタッフはタキシード。

私達は2階席なので、すぐ右手の階段から2階へ案内され、その階段の途中には、配役と説明パンフレット(3.5ポンド)と写真集のパンフレット(5ポンド)売りが。
観劇モードに盛り上がった私は、ついついどちらも購入。

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2階席の奥にはドリンクのコーナーもあり、待つ人がワイングラスを片手に談笑しています。

席は意外と狭く、日本人の夫でさえ足がつかえるほど。S0035

大きな外国人はさぞかし窮屈なことでしょう~。
幸い私達の席は通路側。2階席にしては舞台をよく見渡せました。

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始まりは「オペラ座の怪人」で象徴的なシャンデリアの競売の場面。
巨大なシャンデリアが2階席の我々の前にまで吊り上げられ、さらに天井へ。
2階席ならではの迫力に大満足。

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そしてヒロイン、クリスティーン役の女優さんも華やかな美形、恋人ラウル子爵も好青年。
怪人は。。。
この劇、テレビ版も映画版も劇団四季版もすべて見ましたが、いつも密やかに怪人への感情移入をしてしまう私。
だから怪人役は(ほとんど仮面で見えなくても)素敵な俳優にして欲しい!

大丈夫!素敵でした!(仮面に隠れているんですが。ここが不思議な女心ですよね。)

アルトテノールの美声が劇場いっぱいに響き、哀しくも切ないPoint of No Returnの歌ではもう泣けてきます。
(いつも思うのだけど、クリスティーンって結局、怪人の心を弄んでいるんですよね、この話。)

そしてよく知られた悲劇のラストへ。

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生ならでは、、、とつくづく思ったのは、劇がすべて終わり、オールスターキャストが次々と挨拶にあらわれるカーテンコールでした。

劇中ではクリスティーンに主役を奪われるプリマドンナにも盛大な拍手が。
もちろんラウル子爵にも。
クリスティーンにも惜しみない拍手。

そしてそして、最後はやっぱり「怪人」でした!
私が感情移入しているだけではなく、やはり主役は怪人だったのですね~。
最後に舞台の奥から怪人役の俳優が現れると、それはもう。。。
観客席からは割れんばかりの拍手喝采です!!!
これが見られるのが、ロンドンの生ミュージカルの醍醐味なんですね。

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その余韻をかみしめて夜10時過ぎ、あちこちの劇場からの帰りの観客でにぎわうピカデリーサーカスの街を後にしました。

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2012.07.04

今回最大のトラブル!

2012.7.3

みなさま、大変ご無沙汰いたしました。

Shropshireの友人宅から、ただいまはロンドンに来ています。
少しずつ、いままでの記事も載せますので、また覗いてみてくださいね~。

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ところが。。。

(ロンドンの地下鉄)

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予約していたホテルは最悪のネット環境!
ちゃんと部屋でWiFiの無線インターネットが出来るということで予約していたのに、いざ着いてみると「部屋では出来ません」とあっさり。

ホテルの予約サイトには出来ると書いてある。できないなら3日間の予約のうち、残り2日間はキャンセルしたい、と伝えるとキャンセル料もなくキャンセルできるとのこと。

さあ、そうなったら翌日からのホテル探しです。。。

ここまではいつものこと。
インターネットが出来るホテルをみつけるのに、2008年のヨーロッパ旅行でも苦労しました。
でも不思議と今回は(ちゃんと事前に確認して予約しながら旅をしていたこともあって)トラブルもなく、サクサクとネットを利用しながら旅を続けて来られました。
(とは言いながら、友人宅のネット環境もよくなくて、インターネットはずっとおあずけでしたが。)

もう夜も10時を回っていましたが、翌日荷物を移動するのも大変なので、この近くのホテルを探すことにして、端から訪問。。。夜遅い、ということもあって、端から断られ。。。

、、、歩き回ること数件目(!?)でやっと、ネットも出来、料金もリーズナブル(80ポンド!安い!)なところをみつけました。

さて、泊まっているホテルに帰り、「キャンセルするなら朝食までに伝えて」と言われていたので早いほうがいいだろうと明日以降の宿泊をキャンセルする旨を伝えると、さきほどとはスタッフが替わっていて、今回の南アジア系のスタッフはガンとして、もう24時間を切っているので明日のキャンセル料はもらう!と譲りません。

「さきほどまで居たスタッフは大丈夫だと言った、
18時にそう聞いて、20時にも再度確認した、その時はスタッフが二人いて、二人ともそういった」と、どんなに伝えても彼は訓練生だ、と譲りません。(訓練生には見えない応対だったけど。。。少なくもこの彼よりは。。。)

ホテルの決まりではそうなってる。明日あなたたちが出発するとき、私はあなたがたに明日のキャンセル料を請求する!

I-will-charge-you

大きな声で、断固として言われても。なんだか。。。

このスタッフのプライドの問題らしいのですが、それってホテルとしての評判の点ではどうなんでしょう。

まず、その1.インターネット上の表記が間違っている。
その2.私達が到着したときすでにその間違いを指摘して、最初のスタッフは了解し、2日目以降のキャンセル料はいらないと2度まで、しかも二人の人がそう言った。

、、、なのに、その言葉はいまやこの南アジア系スタッフの前ではいっさい認められません。

「24時間以内のキャンセルはキャンセル料がかかる、彼がなんと言おうとそれが決まりだ!」

もう意気揚々と、自分の正当性が嬉しくてたまらないかのように笑みまで浮かべて大声で繰り返します。

どうどうめぐりの議論をすること1時間以上。もう時計は深夜12時をまわっています。

もう疲れ果てた私は、せめてスタッフの名前くらいは教えて欲しいと、さきほどのスタッフの名前(今、移動中で連絡がとれないとのこと)の名前と、彼の名前を書き出してもらいました。今夜のうちにキャンセルを表明したことを、せめてこれこれのスタッフに伝えたということで名前を確認して置きたかったのです。しぶしぶながら、それに反対する理由がなく書いてはくれました。

翌朝、つまり今朝、その南アジア系スタッフではないことを祈りつつ、再びフロントへ。
また別の新しいスタッフでした。

新しいスタッフだから、また話の繰り返し。

でも今回はちゃんと理論だって話のできるスタッフで、私達が予約したインターネットの画面を見せながら言うことには「インターネットはロビーだけ、と書いてあります」
いえいえ、下の方に、部屋で高速インターネットと書いてある、と私がカーソルを動かしてその文を見せると、ありがたい、、、彼は納得してくれた様子。
昨夜のスタッフとは大違いです。

でも彼にはキャンセル料を無効にする権限はなく、予約したホテル予約会社と直接交渉してくれ、とのこと。

私達は電話もないので、電話料は払うから電話して欲しいと伝えると、電話してくれて、最後は詳細も伝えてくれました。
ホテル予約会社もネット上の表記は認めたものの、それはホテル側がインターネットが出来ると言っているから、とのことで、ホテルのマネージャーと交渉の上、我々に連絡する、、、、。

はあ~~~。

(Baker Streetのパブ、The Sherlock Holmes Bar)

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まだ実は結論は出ていないのです。

(パブのランチ。本日のスープとオープンサンド。)

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でもここまで来たから、昨夜のむなしい議論よりはまだどんなにかまし。。。

しかしすごかったなあ~、昨夜は。

今日のスタッフのような対応をしてくれたら、まだ私達も納得できるのに、あくまでも自分の(無理な)主張を通そうとする姿勢にはびっくりです。
彼としても、キャンセル料を無料にする権限がないこともあったんでしょう。
でも今日のスタッフのような対応の仕方はあったと思うのに。

あ~疲れた。

でも今夜は、、、!な~んと、ミュージカル鑑賞なんです!楽しみ~!

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David Austin薔薇園 贅沢な午後

2012.6.29

David Austin Roses Ltd.
Bowling Green Lane, Albrighton, Wolverhampton, WV73HB

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David Austinの薔薇園には、1999年にも友人と訪れたことがあります。
でもまったくそのときの面影はありませんでした。

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テーブルが2,3卓だけだったティールームは、専用のレストランが建ち、お昼時だったので待つ人が列を作っていました。

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ティールームの片隅に書棚があるだけだったショップも、専用の建物の中に書籍のコーナー、食器のコーナー、その他のグッズのコーナーと広がっていました。

そしてイギリスのスコッツ・ローズ研究の第一人者、Peter Boyd氏とお会いしました。

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日本でこの5月末から6月上旬に開かれた「国際ヘリテージローズ会議2012、佐倉」でお会いしたときは、とても近寄りがたい学者風な雰囲気を持った方というイメージでしたが、このときはとても気さくに歓待してくださり、かけている眼鏡がお天気だとサングラス仕様になって、薔薇の色がどぎつく見えるんだよ、とはずして見せてくださる陽気さ。
そうなんです!

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前日も「洪水、洪水」とニュースで流れ続けていたここ、Shropshireは、この日も雨が心配される天気予報でしたが、私達が薔薇園にいる間は輝くような青空。

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Boyd氏も「こんな天気になるとは思わず帽子を忘れて」と傘を持ちあげて笑っていらっしゃいました。

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お天気ばかりではなく、薔薇もまた、最盛期でした。
あふれんばかりの薔薇。咲き具合もちょうどよく、日に輝き、それはそれは見事な花々。
そして、薔薇園。

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以前の面積の6、7倍はあるでしょうか。
そこに、これでもかというくらい色彩豊かなイングリッシュローズが、オールドローズが、原種薔薇が咲き競っています。

その華やかなイングリッシュローズのかたわらに、楚々と植えられている原種薔薇も、結構な数です。

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そのひとつひとつを、イギリスの原種薔薇の専門家でいらっしゃるBoyd氏が説明してくださる贅沢さ。
名札にはScottish Roseとあるが、Scots Roseという言い方が正しい、Scotch Roseというよりはましだが。。。とBoyd氏らしい解説ぶり。

Rosa californica

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そんなお話は楽しいのですが、専門的なお話は高度で、私にはついていけず頭がくらくらするほど。

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ある時思い切って、大変申し訳ないのですがもう一度お聞きしたいのですが、とお願いすると、少し沈黙され、私は失礼だったかしらとどぎまぎしていました。
すると、。。。

R. spinosissima Single Cherry

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もっとていねいにかいつまんで解説してくださいます。
私にわかるように話してくださるために、しばし沈黙されたのです。
本当になんて贅沢な講義でしょう。

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この日、奥様はお仕事があっていらっしゃれないとのことで、わざわざ私宛のカードを言付けてくださいました。
奥様とも日本の国際ヘリテージローズ会議でお話する機会があり、今回お会いできなくてとても残念でしたが、まさかこんなカードをわざわざ書いてくださるなんて。

すべてが贅沢な、贅沢すぎる午後でした。

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まだ明るい夏時間の夕方、Boyd氏に心からのお礼を申し上げ、カメラマンに徹した夫と共に薔薇園を後にしました。
薔薇咲き乱れる初夏の午後、こんな濃密な充実の時間を過ごし、心も胸も感激でいっぱい。忘れられない貴重で光栄な薔薇園訪問となりました。

R. eglan Lord Penzance

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R. eglanteria

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Coughton Court 薔薇のラビリンス

2012.6.29

Coughton Courtおすすめです!
と、6月の初めの国際ヘリテージローズ会議でご一緒させていただいた元木さんが教えてくださいました。元木さんは薔薇の講座をお持ちで、ガーデンツアーの企画もされています。

そんなおすすめの薔薇園を見なくては!
この薔薇の旅、薔薇の咲く時期には少々早すぎたところばかりで、なんとかイギリスの薔薇の最盛期を見たいものだと、友人宅へ行く途中の旅程に組み込みました。

その朝一番に訪れた庭園は。。

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コートン・コート
Coughton Court

www.nationaltrust.org.uk/coughtoncourt

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まさに今が盛りの薔薇の競演、それもこの上なく見事な薔薇の庭園でした。
その名もRose Labyrinth。薔薇の迷宮。

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その名の通り、薔薇の美の世界に誘われるまま先へ進むと、目の前に別の薔薇の小道が見えていてもたどり着けない、魔法の世界のような小道がぐるぐると続いています。

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どの小道にもあふれんばかりのたわわな薔薇の花が揺れ、その回りには色合いのあった植栽がパステル画のようにちりばめられています。

ピンクの薔薇のまわりには、シルバーリーフ、淡いブルー。

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黄色の薔薇のまわりには、黄色の葉物、黄色の小花。

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赤薔薇は銅葉でひきたてられ、強調されて。

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そんな別々のカラースキームの取り合わせが、この薔薇園の中で、さりげなく組み合わされて、迷宮へと誘われる不思議さ。

こんな薔薇園の作り方があったなんて。

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壁に囲まれたウォールド・ガーデンの中に200種類もの薔薇がコンパニオン・プランツと共に植えられたこの驚きの薔薇園は、2006年、世界バラ会から優れた庭に与えられるGarden Excellence賞を受賞したイギリスで初めての庭。

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全くそのとおり、すべてが頷けます。
しかも、北イングランドでは開花が始まった頃の薔薇ばかりだったのに較べて、この薔薇園は今がまっさかり。

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やっとやっと、ちょうど見頃の最盛期の薔薇園に巡り会うことが出来、とっても幸せでした。

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教えてくださった元木さま、本当にありがとうございました!

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