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2012年6月

2012.06.29

シュロップシャー、期待と再会と

2012.6.28夜

今日はイギリスあちこちで天気が大荒れの様子。
ニュースでもFlood, Floodと言っています。
そんな中、これからの週末、Shrewsbury近郊の友人宅に滞在するため、一挙に200km南下し、今夜はバーミンガム近郊のRedditchという街に滞在中です。

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この友人一家とは、以前札幌で同じ団地で過ごした仲間。
その後我々は北広島に移り、彼らはイギリスで古いコテージを購入。
さらに建築家のご主人は、その敷地内にほとんど自前でエネルギーをまかなうエコ・ハウスを、こつこつと6年がかりで自分たちだけで建てました。
そこにおじゃまします。

しばらく友人との再会の日々になりますので、ブログの更新はお待ち下さいね

さらに明日は友人宅に行く前に、同じShropshireにあるDavid Austinのナーセリーに訪問するのですが、なんと!

この6月上旬、佐倉の国際ヘリテージローズ会議(http://www.heritageroses.jp/conference-sakura2011/

で講演なさったScots roseの専門家、Shrewsbury在住のPeter Boyd氏とそこでお会いすることになりました。
David Austinのナーセリーには、私は1999年に一度行ったことがあるのですが、Boyd氏のお話だとその後、近代的なレストラン、ショップが出来、薔薇園もずいぶんと変わったそう。
3年前には原種の薔薇も植えられて、光栄なことになんと明日、そこをBoyd氏が案内してくださることになりました。

私は以前勤めていた女子校にシェイクスピア作品に登場するハーブを集めたシェイクスピア・ハーブ・ガーデンという、ささやかなハーブ園を作りました。(今でも毎年春と秋に手入れに行っています。)

http://www.oldrose.info/herbs-h.htm

ガーデン誌「BISES」の1997年ビズ・ガーデン大賞で佳作もいただいたハーブ園なんですが、こんな風にもともと私が文学と植物にとても関心があり、Boyd氏の講演が歴史や文学に関わる原種薔薇の講演だったため、そんなお話をしたら大変恐縮なことに、ご案内していただけることになったのです。

そんな緊張する、でも楽しみな週末。
期待と緊張と、そして友人一家との再会の週末です。

しばらく更新を中断しますが、御了解ください~。

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夕食はRedditchのパブで。

Beef & Abbot Ale Pie  7.3 pounds

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Steak & Kidney pudding 4.5 pounds

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ブロンテ姉妹の郷、ハワース

2012.6.28

ハワース
Haworth

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この小さな町で、あの壮大な愛の物語が生まれました。
ひとつならず、ふたつも。
「嵐が丘」と「ジェイン・エア」です。
それもブロンテ姉妹という、この地で生き、若くして亡くなった儚くも才能ある同じ家の姉妹から。

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ここはいつか訪れたいと思っていた町でした。
ヨークシャーのはずれにあると知り、ぜひとも、と今回の旅程に入れ、ブロンテ姉妹も通ったであろう坂道のメイン・ストリートに面した古いインに宿泊。
メイン・ストリートには当時からあったというパブがあちこちに。
そこで昨夜は楽しいひとときを過ごしました。

私達の泊まったThe Fleece Innも1階はパブになっていて、そこはBest Beer Guide, 2012にも載っているパブだそうですが、ここも古いパブのようです。

そんな古い面影を残す町、ハワース。

一夜明けて朝の光の中、姉妹の父が牧師だったという教会が、そのパブのすぐ横にありました。

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教会の手前が姉妹の家。ブロンテ博物館として当時の部屋が見学できます。

The Bronte Parsonage Museum
Haworth, Keighley, West Yorkshire, BD22 8DR
www.bronte.info

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姉妹が創作活動をした居間。
シャーロットが執筆したという机。
シャーロットが実際に着用したというドレス、小物。
エミリーが弾いていたピアノ。
どれもみな、物語の中に登場しそうです。

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2011年の映画「ジェーン・エア」で使われたドレスも展示されていて、この映画は2012年アカデミー賞のコスチューム部門にノミネートされたそう。
この映画もぜひ見なくては。

お庭も素敵でした。

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姉妹も眺めた前庭には、かわいい花や薔薇。
決して長いとはいえない人生を駆け抜けたブロンテ姉妹。

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ここでも薔薇が咲いていたことが、何かとても嬉しく思えました。

家の裏側からずっと、牧場が続き、そのさらに奥は延々とヒースの丘が連なります。

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創作とはいえ、想像上の人物達とはとても思えないほど生き生きと描かれた「嵐が丘」のヒースクリフとキャサリン。
幼い頃の二人が転げ回って遊んだヒースの丘を思い浮かべました。

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車で少し丘を登り、少し歩こうと足を踏み入れると、いきなり空が曇り強い雨。しかも雷!

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やはりここは「嵐が丘」の舞台にふさわしい場所でした。

Charlotte Bronte (1816-1855)
Emily Bronte (1818-1848)
Anne Bronte (1820-1849)

P.S.

ここではたくさんの日本人の観光客と遭遇~。

というよりほとんど全員が日本人でした。日本人には特に、ブロンテ姉妹の作品は心に響くものがあるんですね。日本人(の奥様達)、元気に観光していました!

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オープンガーデン、イギリス文学、そしてパブ

2012.6.27

今日はとっても楽しい日でした

オープンガーデンに参加し、イギリス文学ゆかりの地をめぐり、そして最後はパブ!

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パブではヨークシャーのご夫妻、ここから10分のところから来たご夫妻、そしてシアトルから来たアメリカ人の女性と楽しくおしゃべり。

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お天気の話から、パブではチップはいらない話、ヨークシャープディングの話。

ヨークシャープディングとは、シュー皮のような生地の器の中に各種シチューが入っているもの。
私は地中海風野菜が入っているものをオーダー。

(ヨークシャープディング)

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そのパブのヨークシャープディングがとてもおいしくて私が大満足なのを見て、「ヨークシャープディングを見るたび、あなたを思い出すわ」と言われてしまいました。

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こんな観光地のパブに(私達はプロンテ姉妹が住んでいたHaworthに来ています)、地元のご夫婦もこんな風に気軽に訪れるなんて。またひとつ知識が増えました。

さて、朝はオープンガーデン

結構重たいThe Yellow Bookをわざわざ日本で買って持ってきた割には(しかもその後、ネットで見られることがわかってがっかり)、まだオープンガーデンに行っていなかった私達。
ちょうど今日、近くでやっていることがわかったので、行ってみることにしました。

(近くの道々に、ngsと書かれたこんな黄色の案内板があります)

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(受付)

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Haverthwaite Lodge
Haverthwaite LA12 8AJ

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8割はチャリティーに寄付されるという見学料は、このガーデンは3ポンド。
ホテルに附属するこの庭の他に、近くにあるオーナーの家の庭も見学できます。

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さらに3ポンドで、このホテルの素晴らしいコンサーバトリーの喫茶室で、お茶とスコーンがいただけるとのことでしたが、たっぷりのイングリッシュ・ブレックファストをいただいた直後なので、残念ながらそれはパス。

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雨が残念でしたが、ホテルの庭だけあって歩きやすく、開放的な造りのお庭でした。
薔薇もあちこちで咲き始めています。

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受付をしていた男性がいろいろ説明してくれて、よく聞いたら、イギリス人と結婚してここに住んでいるアメリカ人とのこと。エンジニアだったそうですがガーデンが好きで、今はここでガーデニングの仕事をしているとか。
彼だけではなく、そんな話、以前も聞いたことがあります。
イギリスのガーデンはアメリカ人をも魅了するんですね~。

ウィンダミア湖に面するこのホテルはヨットハーバーにもなっていて、ホテルはずいぶんと高級そうです。
湖の見える庭というだけでも、雰囲気がありました。

オーナーの庭というのは、ロックガーデンになっていてまた別の雰囲気。

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今日だけ解放、というのが嬉しい、とてもプライベートな空間です。
よく手入れされた花と植栽、そして、まるで絨毯のような芝生。

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そんな個人の庭の雰囲気を味わえるのもオープンガーデンならでは。
朝一番だったのでまだお客様は少なく、じっくり見学できてラッキーでした。

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そして次に目指すは昨日予定していたヒル・トップ。

ヒル・トップ
Hill Top
Near Sawrey, Ambleside, Cumbria, LA22 0LF

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ご存じ、ピーター・ラビットの作者、ビアトリクス・ポターの住居です。
ここのお庭がとてもかわいくて、私はもっぱらお庭ばかりをうろうろ。

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コテージ・ガーデンは自然な雰囲気で、あちこちに小花類がちりばめられ、薔薇もしっかり咲いていました。もう大丈夫!薔薇はもうどこでも開花しています。

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そこから北へ30分ほどのところには、ワーズワースのコテージが。
(すぐ着くはずだったのですが、今回は事故で大渋滞。迂回路がまた迂回した車で詰まってしまい、私達もはまってしまいました。でもなんとか到着。)

ダヴ・コテージ&ワーズワース博物館
Dove Cottage & Wordsworth Museum
Dove Cottage, LA22 9SH
Tel: (015394)35544
www.wordsworth.org.uk

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ここも湖を遠景に窓から見える田園風景が、ワーズワースのあのロマンチックな詩作に結びついたことがよくわかります。

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ワーズワースが手入れしたというお庭もこじんまりとした見晴らしの良いお庭。

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こんな風光明媚な土地柄だからこそ、世に聞こえる物語や詩が生まれるものなんですね~。

そして北の地を後にし、南へ走ること1時間半。
そんな物語を生み出したまた新たな地に到着しました。
ハワース。

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ブロンテ姉妹のあの胸を締め付けられるような切ない物語は、いったいどんな土地から生まれたのか、ぜひとも知りたくてやってきました。

ところが、、、。
そんな感傷にふけるまもなく、パブで思わぬ楽しいひとときを過ごしてしまった私。。。
明日はどんな感慨を抱けるか、今日はビールもきいているので、もう寝ます。
おやすみなさい。。。

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2012.06.27

世界遺産、ハドリアヌスの城壁

2012.6.26

夢のような薔薇園を後にして、さて午後はというと。。。

見ました行ってきました
スコットランドとの国境に、当時は117kmも延々と続いていた122年建設のローマの遺産、ハドリアヌスの城壁に。

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残念なことに午後は雨。(薔薇園は晴れていたなんて、なんて幸せ!)
世界遺産は雨でも何でもいいと、心はまださきほどの薔薇園に残っている私。

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でもまた、ローマの兵士の駐留跡、ハウスステッズ・ローマン・フォートの遺跡を見た途端。。。

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遺跡。これはアジア旅行をして以来、私の心をつかむキーワードとなっています。
雨にうたれた司令官の居住跡、兵士の兵舎、食料庫。

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どれも基礎の石積みだけ。

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そしてハドリアヌスの城壁が見下ろす平原にゆるやかなカーブを描いて続いています。
その行く手は雨煙にかすんで。

この雨の中、ウォーキングする根性の人々も。

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ところで感激はしたのですが、いまいちという私の様子をかぎ取った夫。
「遺跡だよ?」と強調するのですが。

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うーん、なんと言ったらいいのか。
たぶん、心が午前中の薔薇にあったのが大きいとは思うのですが。
兵士の住居跡を見ても、アユタヤやアンコール・ワットのようにそんなに心をわしづかみにはされなかったのは本当。
物語性がもうひとつ。。。

ローマの兵士には悪いのですが、どうもそこらへんが理由のようでした。

女心のキーワードは、お城も遺跡も、物語なんです。

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デールメーン・ヒストリック・ハウス&ガーデンズ

2012.6.26

実はデールメーン・ヒストリック・ハウス&ガーデンズには今日行く予定ではありませんでした。
ピーター・ラビットの作者、ビアトリクス・ポターのヒル・トップをめざして車を走らせると、同じ方向に走る車が全然いません。
ちょっと不自然さは感じたのですが、対向車は次々やってくるので、「少なくとも行き止まりじゃないよね」「戻ってくる車だったりして」

、、、冗談が当たってしまいました。

進むと先が詰まっていて皆Uターンして来ます。
またflood! 洪水です!

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さあ困った。迂回路もあちこちで洪水の様子。

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急遽予定を変更して明日行くつもりだった湖水地方の北をめざすことにしました。

デールメーン・ヒストリック・ハウス&ガーデンズ
Dalemain Historic House & Gardens
Penrith, Cumbria CA11 0HB
Tel: 01768-486450
www.dalemain.com

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これが大正解!
お天気にも恵まれ、薄日さす絶好の薔薇日和。(ってあるかしら???)
しかも、ここは今まで旅してきたヨークシャーよりもずっと北に位置するというのに、偏西風の影響で暖かいのか、薔薇はなんと今まさに見頃だったのです。

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12世紀に建てられた建物は、今もハッセル家の邸宅として使われています。

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この庭園にはオールドローズに縁取られた200種近い薔薇のローズ・ウォークがあると聞いて、また開花前かしら、それとも?と不安と期待を抱えてやってきました。
それが。。。

建物の正面にはチャイナ・ローズ。もう終わりかけなくらい咲き進んでいます。

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向かって左手のテラスのコーナーは薔薇と宿根草のボーダー。
鮮やかな色合いの花が迎えてくれました。

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その奥にはノット・ガーデン。

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ホワイトのコーナー、イチイの垣根には珍しい深紅の小花のツルがシュガーバインのような葉を絡ませています。Tropaeolum Speciosumだそう。

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そして。。。

そこから始まるローズ・ウォーク。

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咲いていました!

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私の大好きなオールドローズばかり。珍しいコンパニオン・プランツが足下を、背景を、彩りよく縁取っています。

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ここには186種ものイギリスの古い薔薇、原種薔薇が集められていて、どれにもしっかり番号がついて名前がわかるようになっています。
(番号のリストはショップで10ペンスで手に入ります。)

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圧巻はイングリッシュ・ローズ、シュロップシャー・ラスのコーナー。
シュロップシャー・ラスの淡いアプリコットの花が、今このときを盛りと日に輝いて咲き誇っていました。

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我が家ではシュロップシャー・ラスはどちらかといえば遅咲きの薔薇。
ということは、この地域ではもう薔薇は咲き進んだ時期なのでしょうか。
とはいえ、シュロップシャー・ラスのお隣のブラッシュ・ノワゼットは今咲き始めたところ。ヨークシャーのミルゲート・ハウスではもう少し咲いていたので、薔薇の咲き方だけでは暖かさは較べられないようです。

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イギリス、アイルランドと多くの薔薇園を見てきて、皆それぞれの良さがあり較べることはとても難しいのですが、ここ、デールメーンは私にはとてもポイントが高いです!

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薔薇が咲いていてくれたことはもちろん大きな理由のひとつですが、邸宅の庭としてはとても親しみやすく、古い薔薇へのこだわり、宿根草も皆種から育てたという庭造りへのこだわりが、この庭を特別なものとしているようでした。私にとっても特別な庭となりました。

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2012.06.26

ホーカー・ホールの薔薇園にて

2012.6.25

ホーカー・ホール
Holker Hall
Cark-in-Cartmel, Grange-over-Sands, Cumbria, LA11 7PL

Gardens: Sunday - Friday (closed on Saturday) 11am-4pm,
1st  April - 4th November
Gardens and Park: 7.50 pounds

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またまたかわいい薔薇庭と出会ってしまいました。
ここ、湖水地方の南の端、ホーカ・ホールです!

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前夜の宿、お庭好きのオーナーもおすすめでした。
ガーデン・オブ・ザ・イヤーに選ばれた庭だそうです。

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大邸宅の庭はたいがい広大な風景式庭園で、庭めぐりが目的とは言っても花好きの私には、延々と芝地が続く邸宅の庭はしばしば散漫に思えるのですが、ここは違っていました。ほどよい敷地の中のほどよい大きさの噴水、滝、樹木。フォーマル・ガーデン。

そして何より、私に嬉しいローズ・ガーデン。

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ここが素敵でした。
低く作られたサンクン・ガーデンの形式で、中央の水場を中心に両側にはアーバー、このところの雨続きで傷んでいたのが残念ですが、薔薇もちゃんと開いて。

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薔薇と花々との取り合わせが自然でいながら、きちんと配置されています。

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薔薇があるだけで幸せ全開モードの私。
湖水地方は雨が多いと聞いていたのに、きれいな青空がみえるお天気の日で、今日の見学はここだけ。

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ゆっくりした時間を過ごせました。

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P.S.

と平和な一日に見えますが、実は朝は大あわてでした。

この日の宿がとれていなかったからです。

レンタカーなので気の向くまま、その日の宿はその場で探そうと、この旅で初めてこの日は無計画でいたのですが、湖水地方は人気で宿が少ないと聞いて不安になりました。

ふと宿のオーナーに聞くと、朝食の席にいたもう一組の泊まり客夫婦もあ~だこ~だとアドバイスをしてくれて、ネットを使える?Mr&MrsSmithのサイトがいいわよ、ランクが上のホテルが出ている。と、本気で心配してくれている様子。

ランクが上というなら、こんな本もある、とオーナー。

(朝の宿、Millgate house)

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「The Good Hotel Guide 2012」という本です。

うちも出ている、とそのページを見せながら半分自慢です。おいおい。
その中で、湖水地方のいくつかをピックアップ。
電話もないので、今日は観光はやめて、直接行ってみることにしました。

湖水地方まで車で1時間半。さて、どこをめざそう?
とりあえず、ピックアップした中から手頃な値段のところを。

カーナビの命じるまま、両脇が石垣になった狭い道路を対向車とぎりぎりすれ違いながら先へ進みます。(石垣があるというのに、対向車も容赦なくとばしてきます。)

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なんとか迷いながらも現地到着。
でも満室だと断られるだろうな~とおそるおそる聞くと。。。

な~んと空いてるとのこと!

Aynsome Manor Hotel

Cartmel, Near Grange-over-Sands, Cmbria LA11 6HH

それも素晴らしくこぎれいで快適!朝食、WiFi付き、1泊一部屋80ポンド。
思わず一人がですか?と聞いてしまったけど、二人で、だそう。

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さらに夕食も下で食べられるそうで、言うことなしです。

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しばらく、ここを拠点に湖水地方の休日開始です。

(レストラン)

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ミルゲート・ハウスのロサ・ヘレナ

2012.6.24

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Millgate House
Richmond Yorkshire
Tel: 01748-823571

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この無計画な旅行で、特に最初からこれは絶対!と目指していたものがあるとすれば、それはノース・ヨークシャーの小さな古い街、RichmondのB&Bミルゲート・ハウスの中庭で、あふれんばかりのクリーミーホワイトの花をつけるRosa Helenaeを見ることでした。

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日本にいるうちから宿泊の予約メールを入れ、今年のロサ・ヘレナは?と聞くのですが「こちらも咲くのを待っている。。。」との返事。そのはっきりしない返事に、どうも遅れているみたいだと、最初6月の半ばに予定していた宿泊を6月下旬に再度変更。そしてそのためにアイルランド旅行を先にしました。

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それほどの思い入れのロサ・ヘレナ。。。

どうだったかというと。。。

完敗でした。。。

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あ、完敗ではなく、5輪は咲いていました。。。悔し紛れ。
ほとんど、緑の小山でした。。。

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やはり例年だったら今はもう咲いているとのことで、今年は春の霜で他の花もみなやられてしまった、とオーナーT氏。

(ロサ・ヘレナの数輪の花)

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この方、冗談大好きで、部屋を案内してくれるときもバスタブは別料金、シャワーも別料金だの、ほとんどが冗談。
たまにする本気の話もどこまで本気なんだか。
ロサ・ヘレナは咲いていない、と言ったときだけは、冗談であって欲しかった。

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庭はこのT氏ともう一人のオーナーA氏で作ったようで、お二人とも花にも薔薇にも詳しく、お話しながらもさりげに花の手入れをしていました。

ロサ・ヘレナは数輪でしたが、他の薔薇は咲き始めで庭のあちこちで輝いています。
おなじみガートルード・ジェキル。
ブラッシュ・ノワゼット。

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スタンウェル・パーペチュアル。

薔薇と他の花々が混植された傾斜地の庭は遠くの牧場や緑と一体になって、庭やホテルが何度も賞をとったことが当然だと思えます。

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庭もチャーミングですが、家の調度やアンティークの食器、刺繍などが飾られた室内も秀逸。

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早くに着いたので、他の部屋も見せてもらったのですが、どの部屋もセンスよい高級感あるインテリアでまとめられ、泊まってみたい部屋ばかり。

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この日は、サッカーEURO2012準々決勝、イングランド-イタリア戦。

私達の部屋には、ベッドルームの他にキッチンも付いた居間があり、そこでビール片手にサッカー観戦。ゴキゲンな夜を過ごしました。
(残念ながら試合は、PK戦までもつれ込み、イングランド敗退。イギリスにいる間、勝ち続けて欲しかったなあ。)

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カッスル・ハワード、薔薇の城

2012.6.24

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カッスル・ハワード
Castle Howard
York, Y06 7DA
www.castlehoward.co.uk

薔薇の咲く時期に先駆けた旅。
今回は北を旅していることもあって、どこまでも薔薇は満開とはいかないのですが、それでもここでは期待以上に咲いていてくれました。

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咲いていて!といままで以上に強く願いながらウォールド・ガーデンのレンガ塀を通り抜けた私。
というのは、カッスル・ハワードの庭は本当に薔薇中心に作られていたからです。

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お城の前庭は広い芝生の整形ガーデンですが、そこへ行く途中が、ウォールド・ガーデンとしても広大なレンガの塀で囲まれたキッチン・ガーデンと薔薇園の区画になっています。

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レンガの塀沿いにも薔薇、薔薇、薔薇。

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レンガの内側の区画にも薔薇、薔薇、薔薇。

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薔薇というだけで元気全開の私。もう夢中です。

この薔薇園で、Walled Gardenが見栄えだけで作られているわけではないことがわかりました。
確かにレンガで区切ることによって、テーマ毎の庭造りができ、背後にレンガがあることで花も映えるという見栄えの良い庭ができるのですが、それ以上に、レンガの塀が、風よけ、霜よけになっているらしいのです。

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薔薇の開花を求めて旅する今回の私、このウォールド・ガーデンでは、塀沿いの薔薇、それも反対側にも生け垣があるような閉ざされた場所の方が開花が進んでいることに気づきました。
これは、、、。
北風の強い、我が家にも応用できるかもしれない。

???、、、。

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うちの敷地にレンガ塀なんか建てたら、日当たりも地面もなくなりそうですが。。。

それに、ここのレンガ塀ももともとはお城のキッチン・ガーデンとして作られたもの。
歴史も意図も違いすぎます。

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薔薇は三分咲きというくらいでしょうか。
品種によっては満開の薔薇もあり、それだけでも華やかな薔薇園で、この先ここの最盛期にはどんなになるのか、また心残る薔薇園を後にしました。

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P.S.

お城の前庭のさらに奥の芝生で騒がしいと思ったら、ポロの試合をしていました。
優雅でダイナミック。カッスル・ハワード・チーム、押されぎみです。
本物のポロを実際に見られてラッキー。

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2012.06.25

ハーロウ・カー植物園

2012.6.24

ハーロウ・カー植物園
Harlow Carr Botanical Gardens
Crag Lane, Harrogate, HG3 1QB

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ここは北イングランドに適した植物を育て試作し、北国の園芸植物に関する情報を提供することを目的として1950年に作られた植物園。
今はRHS(英国王立園芸協会)に附属する4つのガーデンの中で、もっとも北にあるガーデンとなっています。

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さすが志の高い植物園だけあって、鉢植えのひとつひとつ、小道の脇に植えられた植物のひとつひとつにさえ、考えられた配置の意図が感じられます。

(ガーデンシェッドの窓辺)
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そういう意味では、期待したほどの大規模な薔薇園はなく、チケット売り場で聞いたときも、北の端にある小さなScented Gardenが薔薇園とのこと。
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地図上でも小さなScented Gardenでしたが、行ってみてもかわいいこじんまりとした区画で、香りの植物の中に薔薇はさらにあしらわれている程度でした。

その中で、まだ早いながらぱっと目立つ花を咲かせている薔薇があり、通る人が「Jekyll、Jekyll」と連発しています。

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その華やかな色合い、際立った香り、イングリッシュローズのGerturude Jekyllだったのです。イギリス人にも一目でわかる薔薇なんですね。

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広い敷地にはボーダー花壇、小川、池、学べる庭などが点在し、北東エリアは時代時代のテーマで作られた庭が並んでいました。

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じっくり楽しめる場所なのですが、気がせいて、午後は期待のカッスル・ハワードへと向かいました。

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2012.06.24

ニュービー・ホールはパステルカラー

2012.6.23

ニュービー・ホール
Newby Hall 
Ripon, North Yorkshire, HG4 5AE

この庭は、ローズ・ガーデン、シルビア・ガーデン、長い芝生の両側のボーダー花壇、どれも淡い色合いのパステルカラー、ホワイトカラーが特徴です。
まさに私好み!

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と期待大だったのですが、この旅にどこまでもつきまとう、今年の薔薇の開花の遅さ。
折角のローズ・ガーデン。

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赤葉の植栽で囲まれて、ここが花盛りだったら、もうむせかえるよう、と予感できるほど薔薇はいっぱいの蕾をつけています。

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あと10日?あと1週間?遅ければ。

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シルビア・ガーデンは、最初にここを作ったメジャー・コンプトン氏が妻の名をつけたガーデンとのことで、ハーブや宿根草、一年草のパステルカラーの競演となっています。

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庭の中央には300mものびるロングウォークがあり、その両側は宿根草のボーダー花壇。青い色の花を中心に、ここもパステルカラー。

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そのパステルカラーのあちこちには、青々とした薔薇のブッシュが。
青々ではなくて、花盛りだったら、どんなにいいでしょう~。

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ここもまだまだこれからの花の季節が待たれる庭園でした。

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今回、ただでさえ寒い春だったという年に、北部イギリスを回ろうというのが間違いでした。でも南は以前旅したし、こんな良い季節にこそ、初めての北イギリスを旅したかったのです。
せめてアイルランドを先にして、1週間遅らせた分、少し咲き始めの薔薇が見られただけでも幸せと思いましょう。

追記:

今回、ニュービー・ホールに行くのが大変でした。
カーナビの指示通りに行くと、行く手はなんと洪水。

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このまま行ったらおぼれています。(道の脇にあるのは、水深の道標。)

カーナビは無視して、地図とにらめっこしながら、別ルートを辿ると前方に別の車が。ニュービー・ホールを目指しているようです。
するとまたそこでも洪水。

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今回は、前方の車がざばざば入っていくので、我々も、がんばりました。(前方の車、見えますか?)

それにしても、イギリスの道、あなどれません。
この先も何が待ちかまえているのでしょう~。

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ノース・ヨークシャーの世界遺産

2012.6.23

今日もいろいろ見学しました!
で、結論として、どこが一番素敵だったかというと。。。

なんと、今泊まっているB&Bのお庭だったんです!

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Thorpe Lodge
Knaresborough road, nr Ripon HG4 3LU

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昨夜到着してから気になっていたお庭。
朝、早速回り始めると、さすがイギリスのイエローブックに載っているお庭です。
窓から見えたブルー&ホワイト・ガーデン。

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18世紀からあるというレンガ塀に沿って、白いフォックスグローブ、真っ青なデルフィニウム、壁には咲き始めの白薔薇。

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白と青がコントラストを増して互いを引き立て合い、素晴らしいカラースキームのボーダー花壇となっていました。

部屋からは見えなかった塀の向こう、プールの隣にはローズ・ガーデン。

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池を中心に、たっぷりと植え付けられているのは、どれもオールドローズ、イングリッシュローズ。ここも色彩を考えて配置されています。

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でもやはり、薔薇はまだでした。
ここが花盛りだったら、どんなに豪華でしょう。

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女主人も待ちかねているようでした。
ただしこの庭を造ったのはご主人とのこと。
ご主人のセンスと腕、さすがです。

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女主人から朝、近くの庭園がいいとすすめられ、行ってみることに。

ファウンティンズ・アビー
Fountains Abbey and Studley Royal
Ripon, North Yorkshire HG4 3DY
www.fountainsabbey.org.uk
入場料9ユーロ

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行ってみて初めてわかったのですが、ここはなんと世界遺産のナショナル・トラスト。

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しかもアジア旅行以来、すっかりはまっている遺跡ではありませんか!

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なんでも1132年に13人の修道僧がこの地に修道院を作ってからしだいに繁栄し、15世紀頃には今その面影がかろうじてしのばれる塔が建設され、やがてその影響力を恐れたヘンリー8世が修道院を閉鎖させたことで、ここは一気に衰退しました。

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今は屋根も窓ガラスもなく、残っているのはくずれかけた壁と塔。

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B&Bの女主人も「悪い王」と言っていました。。。ヘンリー8世、イギリス全盛期を作ったエリザベス1世の父王。この旅は、この時代に何かと関わる旅です。イギリスだから当たり前なんでしょうけど。

ただ、ここの庭は18世紀に造られた当時はやりの風景式整形庭園。
薔薇園もなく、花好きには物足りない庭です。

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さあ、薔薇や花を見に、今日向かうのはニュービー・ホールです

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2012.06.23

旅のトラブル、レンタカー編

2012.6.22

旅のトラブル、ここへ来て続出です。
その1、車。
その2も車。

どれもレンタカー絡みで、今日に至っては地元のお兄ちゃんに4レター・ワードを連発されるありさま。

その1.
昨日北アイルランドからリーズに到着しレンタカー会社へ。
借りた車まで小雨の中延々と空港前を横切って歩き、予約したレンタカーを自分でみつけるのまでは海外ではいつものこと。

レンタカーに乗り込み、取り外し式のカーナビを取り付けようとしたら、カーナビ本体と設置金具の形が合わない。取付部の大きさが全然違う。
近くにいたレンタカー会社のおじさんに持っていくと、彼も必死で取り付けようとし、取付部の片方は入ったけど、大きさが違うから当然がたがた。片方入ればいいってものではないでしょう~とは最初から思って見ていたけど、彼もその時点でようやくあきらめて、かたわらにあった別のカーナビの袋から、金具を取り出しました。

それはみごとフィット!取り替えてくれました。走り出す前に気づいてよかった。

と思ったのもつかの間、肝心の車がやたら難しい車。オートマのレバーの表示がそもそも違う。ドライブのDとあるところがA。プジ○ーの車だから自国語ではそうなんでしょうけど、慣れない。。。

まだそれだけなら良かったのだけど、坂道ではフツーに逆行。低速になると、エンストしそうな音をたてて、ギクシャク振動、まるでマニュアル車。

しばらく走ってみて、「これはこの先やってられない、取説もないし」と、さきほどのおじさんのところに戻ると、合わないカーナビでさえ無理矢理あわせようとしたおじさんですから、「最近のオートマは皆坂道は逆行する」()とか「取説はないから、聞きたいことがあったら聞いて」とかがんばります。(何かあったときに取説が欲しいの。今わかれば苦労しない。)

それでも取説もなくこの車を運転するのは不安で(だってオートマ車なのにマニュアルのギアシフトもあるんです!)、替えてもらうことに。
デスクに電話して交渉してくれて、言うことは。。。

「あのベンツかこのベンツかあのアウディ」

オートマ車で使えるのはそんなたいそうなクルマばかり。
この先、狭いイギリスの田舎道を走ろうと思うのに、それでは。。。

それでもプジ○ーには自信がなく、アウディにすることにしました。

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カーナビはついているので、カーナビの借り代がいらなくなり、差し引きゼロで借りられました。まあ結果オーライです。相変わらず取説はないけど、運転もしやすそう。

その2.
チャッツワースの帰り道、田舎道は私でも運転できそう~ということで、ハドン・ホールへ行く道は私が交代しました。
アウディ、初体験です!
でも、確かに運転しやすい。
方向指示器とワイパーのレバーが逆なのにも慣れたし。

と快適ドライブをしていたら、前方から来た車のおじさん、蛍光カラーの服を着て、なにかの作業員らしいのですが、身を乗り出して何事か告げます。どうも左に寄ってと言っているらしい。
左に寄るくらいなら、楽勝~。と先を行くと。。。

おじさんの告げていたことが、目の前に出現して、突然納得出来ました

2車線道路の1.5車線ほどの巾のあるブルドーザーを積んだトラックが、前方からせまってきたのです。1.5車線では、どう回避できるのかもわからず、固まってしまった私。しかも先ほどから初めて運転したばかりのアウディのハンドルを握りしめて。。。

ブルドーザートラックの後ろには、追い越せない車の列。

私の車の後ろにも、追いついた車の列。

どうも路肩に車を乗せて、通り過ぎるしかなさそうなんですが、それってあり???

実はこのレンタカーは保険はフルにはかけていなくて、傷がついたら自分で補償しなければなりません。

(フル・インシュランスをかけないのは普通です。私達の他にも、女性二人連れが、借りたレンタカーを前から後ろから、じっくりチェックして、事前の写真まで撮っていました。借りる前についていた傷を書類に記録して、事前に提出します。)

イギリスで最初に借りた車が、ちょっとヘッジに触れただけで、ほんの少し傷がつき、ひやひやものだった覚えのある我々。そこの木々も枝を四方八方にのばし、縁石に乗り上げたら、傷つくのが目に見えてます。

5分も固まっていたわけではないのに、後ろの車のお兄ちゃん、すっかり興奮して降りてきて、路肩に乗せろ、運転を代われ、と大騒ぎです。

私もその時点では夫に運転を代わってもらっていたのですが、「この車はフル・インシュランスではないから、傷つけられない。木の枝を押さえて」とお兄ちゃんに。(私もがんばったでしょう?)

そんな興奮状態のお兄ちゃんですが、文句を言いながらも意外と素直にI know, I knowと言いながら、私と一緒に木の枝を押さえてくれました。
でもアウディ。なぜか車自体が固まってしまって、エンジンストップ状態。

お兄ちゃん「○○キング・カー、○○キング・カー」と毒づくこと毒づくこと。

夫がようやくエンジンをかけ、路肩に車を乗せて、私は枝を必死に押さえ、なんとかそのブルドーザートラックとすれ違いました。

ブルドーザートラックの運転手もその間、あれこれと言っていたのですが、だいたいこんな状況、日本でも世界でも今まで聞いたことがありません。
道路幅1.5倍の車が突然前方からやってくるなんて

(いちおう前触れの車は走らせていたけど、トラック同士だったら、どうやってすれ違うつもりでしょう)

こういう作業車は夜間に移動するとか、通行止めにするとか、片道通行にするとか、他の方法をとるのでは?と方法は知りませんが、とにかく見たことも聞いたこともない。。。
しかも私の初運転の時に。。。

はあ~~~。

写真がないのが残念です。

でもあの状況で写真なんか撮っていたら、お兄ちゃんになんて言われるか。。。

その後の私、ハドン・ホールで薔薇が見られて、やっと元気になりました。
元気すぎ、という話も。。。

長々読んでいただき、ありがとうございました。

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ハドン・ホールは薔薇の館

2012.6.22

ハドン・ホール
Haddon Hall
Bakewell, Derbyshire, DE45 1LA

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ここは、薔薇の庭園めぐりが目的の私にとって、特に期待の庭園でした。
壁に這うかわいいピンクのつるバラ。邸宅のタベストリー。
この庭園、邸宅から、イギリスの名陶、ミントンの絵柄が数多く生まれています。

でも午前中に回ったこのすぐ近くのチャッツワースで、あんなにも薔薇が堅いつぼみだったことを思うと。。。

と入場した途端、邸宅の窓を縁取るピンクの薔薇!

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おお、これは!
咲き具合も、満開ではありませんが、逆に蕾の混じる見頃の薔薇。
降り注ぐ雨に打たれて傷みがちですが、それでもこんなに咲いててくれたなんて!

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さらに。。。

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私が庭園を巡り始めると、雨は小降りに、そしてすぐにすっかりやんで。
私のために咲いてくれた!私のためにやんでくれた!なんて、大きく勘違いしてしまうほどのタイミングで、ハドン・ホールは迎えてくれました。
大感激です。

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庭園の中の薔薇も、まだ早い品種もありますが、品種によってはもう終わりかけ。品種によっては今が盛り。
例によって、薔薇好きモード全開で駆け回ってしまいました。

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どの窓にもつるバラが縁取り、それが館の壁とよく似合って、どの窓もどの窓も、どれがあの有名な薔薇が縁取るハドン・ホールの窓?と目移りする出来映え。
きっとどの窓も有名なんでしょう。もちろん。

そして庭の細やかさ。
色合いを吟味したコンパニオン・プランツが配置よく、彩りよく植えられています。

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ホワイト・ガーデンはほんとに清潔感あふれ、ここにまだ咲かない薔薇が咲いたらどんなかしら、と思わせます。

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この館は古い調度、様式をそのまま保っている館だそうで、数々のイギリスの映画、ドラマにも使われています。
私も大好きな「ジェーン・エア」(2011年作品、アカデミー賞2012衣装部門にノミネート)や、ジェイン・オースティン作品の映画にも!

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この旅行から帰ったら、さっそく映画を見てみよう!とまた新たな楽しみが増えました。

(追記: 2011年公開の「ジェーン・エア」、帰国後見てみたら、ハドン・ホール満載です!入り口の石の門、庭の植栽、薔薇、レンガの塀、石橋。もうなつかしくて嬉しくて大感激でした。)

ふとした片隅の花々も、色合いが微妙で、この庭を造っている人の深い意図が読み取れます。

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繊細で大胆で古くて新しい。
そんな後を引く、とても私好みの記憶に残る庭でした。

(もう有頂天でこんなポーズも!はしゃぎすぎですみません。後ろの薔薇はたぶんポールズ・ヒマラヤン・ムスク。)

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追記1:.
ただここでも、薔薇の冬枯れの傷みが目に付きました。
初日の王立バラ園でもそうだったのですが、つるバラのシュートの枯れ枝が目立ち、思ったほどにつるバラがこんもりと茂ってはいませんでした。
今年の冬の寒さも影響しているのかもしれませんが、イギリスの薔薇園を見てきて、ブッシュ薔薇でさえ、根本が大株である割にはシュートが少なく、まるで北海道の薔薇園を見るようでした。
偏西風で暖かいとはいえ、やはりヨーロッパの冬の厳しさ、夏の冷涼さが影響しているのでしょう。

追記2:

その後我々は、いきなり北へ車で2時間、ヨークシャーに到着しました。

イエロー・ブックに掲載されているB&Bにチェックイン。

ここのお庭がまたすごい!

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部屋の窓から見える庭が、夕闇せまる中に、白とブルーが輝いています。明日からが楽しみだわ。ただしここの女主人も「いつもなら咲いている薔薇が今年はまだなの。」

あ~それは言わないで!

思い切り想像力を駆使して全開の薔薇を思い浮かべる旅が、まだまだ続きそうです。グスン。

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チャッツワース スコットランド女王メアリを辿って

2012.6.22

チャッツワースへ向かうため、前夜リーズから南下して途中のシェフィールドに一泊した私達。
ここのホテルは快適でした!おすすめ!
Premier Inn Shefield Meadowhall  Shefield Rd. Tel: +44 87 1527 8966

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1泊一部屋79.5ポンド。
朝食、WiFiを付けても82ポンド!部屋はきれいで広々。今回の旅で初めてバスタブも!

朝、さあこれから、ダービシャーの名園まで小一時間のドライブ!と張り切って出発した途端、シェフィールドの街でカーナビの指定する道からはずれてしまいました。
復帰しようと裏道をぐるぐる回っていると、ふと視界をよぎる廃墟、、、いえ遺跡のようなレンガ塀が。

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ほとんどが崩れて往時の面影もありませんが、いちおう説明書きもある遺跡のようです。

Sheffield Manor Lodge

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そこにサラっと書かれていたのは。。。
「1570-1584年、スコットランド女王メアリが領主シュルーズベリ伯の庇護下、ここに滞在していた。」

おお~、エリザベス1世により長い間イギリス各地に幽閉されたスコットランド女王メアリ。そしてそのあげく最後は処刑されたその理由が、もちろん王位を奪われるのことへの恐れがありますが、その美しさを妬んでとかその血統を妬んでとか後世にまでいろいろと憶測されるスコットランド女王メアリ。

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今日この後に訪れるチャッツワースも、実はこのスコットランド女王メアリ・スチュワートの幽閉先として知られています。
ふと迷い込んだこの名も知らぬ遺跡とめざす名庭園チャッツワースが、スコットランド女王メアリというキーワードでつながっている不思議を感じました。

チャッツワース
Chatsworth
Edensor, Bakewell, Derbyshire, DE45 1PP

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風光明媚な田園風景を背景にしたこのスケールの大きな庭園は、もう庭園のレベルを越えて一体が広大な自然公園のようです。

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宮殿のような邸宅の前にはカスケード庭園からとうとうと水が流れ、その右手奥には噴水の庭、ロックガーデン、メイズなど、意匠を凝らした庭園が並びます。

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左手に配置されているのは、ボーダー花壇、そして私のお目当て薔薇園。。。

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。。。のはずだったのですが、やはり薔薇はここでもまだ堅いつぼみでした。
花壇にはまだ春のチューリップの枯れた茎が残っていて、まだ薔薇はこれからよ、と告げているよう。

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これではこの後訪れる予定の、すぐ近くにあるハドン・ホールも期待薄です。。。
(でも実はそうでなかった!という嬉しい誤算が。ハドン・ホールに乞う御期待。)

しかも、この日は朝から雨。庭園に入った途端、大雨。
しばらく大木の下で、雨から避難したりしていました。

薔薇園の奥には、コテージ・ガーデン。

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なんと植栽が、テーブル、イス、ソファの形に刈り込まれています。
さらにその左手にはキッチン・ガーデン。
やっとここで、フォックスグローブと一緒に咲く、薔薇の一群を見つけました。

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スコットランド女王メアリも、この庭園を眺めながら、来る春を、薔薇の咲くときを毎年毎年、どんなに待ちこがれたことでしょう。
そんな哀愁ただよう気持ちを少しだけ共感できたチャッツワース訪問でした。

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さあ、午後はハドン・ホール。薔薇はどんなでしょう。。。

(レストランエリアで昼食。とてもおしゃれで、アフタヌーン・ティも出来ます。)

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2012.06.22

ベルファスト市国際バラ園

2012.6.21

サー・トーマス・アンド・レディ・ディクソン・パーク
Sir Thomas and Lady Dixon Park
Uper Malone, Belfast
Tel: 028 9091 8768

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1991年、世界バラ会議が開かれたベルファスト。
私が見たかったのも、そのバラの街の名立たる薔薇園。
サー・トーマス・アンド・レディ・ディクソン・パークの中にあるベルファスト市国際バラ園は、規模も景色も実績も、さすがの風格を備えた薔薇園でした。

ただ惜しいことが2つ。

1つは雨だったこと。ただし小雨で、カンカン照りよりも薔薇の写真を撮るのはまだ良いんですが。
2つ目はまだ薔薇が咲き始めだったこと。

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それは今回の旅で、どこでもつきまといそうです。
今日薔薇園で話しかけてきた犬の散歩中のおじさま。
「今年は4月と5月がとても寒くてね~」
ただでさえ寒い春だった上に、なんと、ベルファストの薔薇の見頃は7月だったようで、、この薔薇園で例年行われる世界的にも有名な薔薇の国際品評会が開催されるのは7月16日~22日とのこと。
私は今回、薔薇に先駆けて旅をしてしまっているようです。。。

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と言いながら、そんなにもがっかりしていない私。
というのも、薔薇の最盛期には、たいがいどこの薔薇園でも終わっている原種系の薔薇が素晴らしく花盛りで、しかもこの薔薇園では、まるでシシングハーストのホワイトガーデンの中心にある白薔薇のドームのような小山のような白薔薇があちらにもこちらにも。

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小雨に降られながら、ひときわ白さを増して、垂れ咲いていたのです。

これは幸せかも。。。S0020

広い芝生や木立の公園の中に、いくつもいくつも点在する円形の整形薔薇園。
その中心部に、いろいろな小型の白薔薇がこんもりと咲き誇っているこの造りも、見たことのないスケールと出来映えです。

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今はまだ堅いつぼみ、というより、やっと芽吹いてきたという状態の薔薇が多く、やはりこれが花盛りだったら、、、と思わなくはないのですが、それでもこの状況では大満足。

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雨の中、気持ちは華やかにうきうきと、薔薇園、そしてベルファストを後に旅立ちました。

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さあ、今度はイギリスの旅、再開です。
やはり薔薇は早いかしら。それとも咲き始めてくれたかしら。
期待と心配と、これが薔薇旅行の醍醐味です???

(ベルファストから格安航空jet2.comでリーズに到着。シェフィールドのホテルにチェックインしました。)

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2012.06.21

北アイルランドの世界遺産

2012.6.20

ところで昨日、アイルランドから北アイルランドへの入国は、何も問題ありませんでした。
というより、何かあったのかもわからなかった。。。
高速道をひた走り、もう少しで北アイルランドだね、なんて言ってるうちに。。。
あれ?もう北アイルランドだわ。いったい国境はあったのかしら。という情けない認識。ちゃんと何かあったのか、なかったのか、くらい見届けたかったのに~。

そういうわけで今日は北アイルランド観光です。

アイルランドと北アイルランドの違いは、まず通貨が違います。ユーロとポンド。
ユーロはヨーロッパ各国のユーロと一緒ですが、アイルランド・ユーロ硬貨の裏には、アイルランドで一番古いハープが描かれています。(トリニティ・カレッジの図書室に展示してありました。)

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北アイルランドのポンドは、イギリス・ポンドの他に、北アイルランドで通用している紙幣も流通していて、これはイギリス本土でも使えますが、使う時はあれ?という顔をされるそう。なので、北アイルランドにいるうちに使った方が無難そうです。

道路は、北アイルランドはイギリスの影響か、ランナバウトが多め。アイルランドはあまり見かけないほどでした。ただ、北アイルランドも、ランナバウトから信号式に変わりつつあります。交通量が増えると、ランナバウトは使いづらいのでそのせいでしょうか。
道路の速度標識が、アイルランドのメートル表示から、北アイルランドではマイル表示になって、おっと~と慎重になりました。60kmかと思っていたら60マイル出ていたりして、ついつい飛ばしてしまう。

あとの違いは、、、あまり気がつかなかったなあ。
2,3日の滞在ではわからないですよね。

今日めざしたのは、北の端の世界遺産ジャイアンツ・コーズウェイ。
ベルファストから高速を北上して山道を、そしてアイリッシュ海の海岸線を走ります。
すると。。。
「Walled garden」の表示が。。。

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夫が昨夜から、必殺技、グーグル薔薇園探しをしていて、この辺にありそうだ、と言っていたのです。ほんとにあった!
(2008年の薔薇の旅で夫が編み出した優れ技。グーグルで上空偵察すると、薔薇園が結構な確率で推測できます。たいがい、グルグル円形の整形薔薇園だから。)

Glenarm Castle & Walled Garden
Glenarm, Co. Antrim, Northern Ireland, BT44 0BQ
Tel: +44 (0)28 2884 1203
入場料:5ユーロ

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名前の通り、レンガの塀、生け垣で囲まれたテーマ毎に異なった庭。ハーブ園、噴水の庭、ホット・カラーのボーダー、混植のボーダー、薔薇のボーダー。

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こじんまりとはしているのですが、清々しい印象のとてもよく整ったガーデンでした。

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通りがかりにこんなガーデンと素敵な出会いをして、妻はゴキゲン。
さすがイギリスの影響の強い北アイルランド。なにげに素敵なガーデンが出現するなんて。

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ここは18世紀アントリム伯爵の居城だったそうで、近くにはそのお城もあります。
訪れていた女性はこの近くから来たそうですが、「ここはまだ充分に知られてなくて」と言っていました。そんな密かなガーデンということにも感激。

さて、近くのレストランで軽食を取り、また車を走らせることしばし。

海岸の断崖から岩場にかかる吊り橋、キャリック・ア・リードの吊り橋があります。

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ここはナショナル・トラストにもなっていて、吊り橋を渡るには5.6ポンド必要。でも実は、折角入場料を払ったのに、私は怖くて渡れませんでした。
次々訪れる各国の観光客、みなさん平気で渡っていきます。わざと揺らしながら、怖がる彼女を写真に取る彼氏、というカップルも。
我々カップルは、夫だけさっさと向こうの岩場に。

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戻ってきた夫「ウミガラスがいたよ。」
えええ~!
北海道の天売島でかろうじて生息しているあの、ペンギンみたいでかわいいウミガラス?それだったら、怖くても行ったのに。

(夫が撮ったウミガラス)

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それでも根性で対岸から双眼鏡で見てみたら、白く糞で汚れたところに、ウミガラスのコロニーが。
たくさんのウミガラスが、黒い背中を外に向けて、日光浴をしていました。
こちらからでも見られてよかった~。

(これも夫撮影、ウミガラスのコロニー。黒い背中がウミガラスです。)

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そこから車でまた30分ほど。世界遺産、6角柱の林立するジャイアンツ・コーズウェイへ。

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これも北海道の層雲峡の柱状節理を思わせますが、6角形というのがすごい!
ただし、近くで見ると、6角形だけではなく、5角形、3角形もありました。それが石畳のように敷き詰められている自然の技は驚嘆ものです。

観光客は世界各地から来ているらしく、何語?というような言語が飛び交っています。

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不思議だったのは、ここでもまた日本人には全く会わなかったこと。
アジア旅行のときも、少なかった。
少しさみしい気がしました。以前は海外旅行をすると、日本人に出会ってばかりで、逆にお互い避けるほどだったのに、こうまで少ないと探してしまいます。
お~い、日本人よ、元気か~って。
お~い、みんな~、元気でいるか~!

明日はベルファストの薔薇園を見て、アイルランド最終日。

午後はイギリス本土に戻ります。

P.S.

みなさま、ご心配をおかけしました。

昨日はさみしい夕食でヘコんでいましたが、おかげさまで今夜の夕食は大正解!でした。カーナビに登録されているシーフードのお店に行ったのです。このカーナビ、探して欲しい地点が探せなかったり、結構役に立たないやつと夫からさんざん言われていたのですが、今夜は面目躍如です。

夫、ホタテとタラのメイン・ディッシュ、私、牛フィレ肉のステーキ

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密かなガーデンとの出会いに始まり、さらにおいしい夜を過ごせて、ますますゴキゲンな一日でした。

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2012.06.20

ちょっと悲しい夕食事情

2012.6.19

聞いてください

私達の旅、一見おいしく楽しく過ごしているように見えますが、実は悲しい夕食生活なんです。自分たちの都合で、というのもありますが、もろもろの理由が重なって、、。

1日目。ロンドン周辺のB&Bに到着したのが20:00で、札幌ーソウル間で一度、ソウルーロンドンの11時間の飛行で二度、機内食が出たためお腹いっぱい。夕食は無し!

2日目。ここはおいしく、ケンブリッジのパブで夫、フィッシュ・アンド・チップス。私、スモークサーモン。

ケンブリッジはB&Bも正解でした。居心地良く、立地も良かった。

Bridge Guest House 151 Hills Road, Cambridge

一泊1部屋朝食付き、72ユーロ

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3日目。ダブリン郊外のホテルにチェックイン。周辺にはパブがたくさん。これは正解!と思ったのが大間違い。どこも夜は飲み物しか出さず、一軒のボーイさん気の毒そうに「今日は土曜日だから、週末はこの近くのレストランも皆休みなんだ」教えてくれたのは、フィッシュ・アンド・チップス、中華のデリ、ハンバーガーショップの3軒。この3択では仕方なく、フィッシュ・アンド・チップスのお店で夫はチキン、私はフィッシュ・アンド・チップス。味も質より量、というお店で食傷気味に。

Charleville Lodge Hotel  268 North Circular Road, Phibsborough,  Dublin

1泊1部屋朝食なし、70ユーロ

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4日目。今日は日曜日。昨日の話では、ますますレストラン事情が厳しくなるだろうとダブリン中心の繁華街で探したのですが、やはり休みが多い。でもイタリアンのお店がにぎわっていて、そこにしました。この日は満足。

5日目。月曜日なので今日なら!とホテル近くをうろうろと。タイミングが良いのか悪すぎるのか、この日はサッカー EURO2012、アイルランドーイタリア戦。(残念ながら0-2で負け。サッカー好きなアイルランドの人達、さすがにみな冴えない表情。)

夕食を出すというパブをホテルで聞いて行ったのですが、どこのパブも人だらけ、テレビの音量もすさまじく、とても店内にいられません。パブはあきらめて、週末閉まっていたデリ方式のレストランへ。すると。。。9時近かったせいかもう片付け始めています。
「もう終わりだけど、食べるなら2分で準備するよ」
と半分気の毒がって、残ったデリを盛りつけてくれました。
「もう最後だから、チキンも2つ!」

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と景気いいんだか悪いんだか、大皿には最後の食材がたっぷりごっそり。
う~ん、親切はありがたいけど食欲でないなあ~。

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(ちなみにこの日、アウン・サン・スーチー女史がアムネスティ・インターナショナルの賞を受賞しダブリンを訪問したそうで、歌手のボノが「スーチー氏は、イタリア戦を戦うアイルランドの応援のために来てくれた」とジョークを。何十年もミャンマーで軟禁状態だったスーチー氏が、はるばるこのヨーロッパまで軟禁後初めて外遊し、同じダブリンの土を踏んでいることに私も感激でした。)

6日目。昨日。ベルファストのB&Bにチェックイン。また街中から離れているため、歩いてダウンタウンへ。今日はなんと!サッカーEUROイングランドーウクライナ戦。
ここは北アイルランド。つまりイギリス国内ですから、やっぱりイングランド戦を見ようとどのパブも人だらけ。市役所の芝生には公設ビューも設けられて、皆画面に見入っています。

6.5ユーロでステーキ夕食ドリンク付きというあるパブに入り、1階はテレビ音量がすさまじく、2階へ。ここはテレビの音量を消して、字幕文字方式。でもサッカー中継はやっている。
パブは基本的にはカウンターで注文して料金を支払ってから席につきます。
こんな日ですから、カウンターには延々の列。どの列も20人も並んでます。2階のカウンターはまだ数人程度だったので、並ぶこと30分。やっと順番が来ると「今日は混んでいるので、料理ができるのは10時頃ですよ」!!!絶句。。。

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並ぶ前にその女店員さんに食事が出来るか聞いたのに、その時言って欲しかった。30分も並んでいたのに。。。

その向かいにチキンのお店があったので、そちらに。
実は毎日、お昼がチキン・サンドの日が多く、チキンも食傷気味。
なので夫、シーザーサラダのチキン添え。私、クスクスサラダのチキン添え。
サラダはおいしかったけど、9時過ぎにレタスをパリパリ食べる夕食って、やっぱり違う気がする。。。

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そんなこんなの今朝、お腹空いた~。

ボリュームたっぷりのアイリッシュ・ブレックファストを食べたいなあ!

ベルファストへ向かう途中、アイルランド人の心の故郷、タラの丘を見学。

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ニューグレンジは5500年前の遺跡。ツアー形式での見学のため、ビジターセンターでツアーを申し込みます。

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このうずまき模様が古代アイルランド遺跡の特徴

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ベルファストの宿はB&Bですが、なかなか快適。豪華。

Belfast Marine Guest House  30 Eglantine Avenue, Belfast

1泊1部屋79.5ユーロ

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朝食が楽しみだわ!

ベルファスト シティー・ホール

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2012.06.19

アイルランドの遺跡と庭と

2012.6.18

アジアでも庭探しをしてしまった私。
アイルランドで薔薇好き心がソワソワしないはずがありません。
みつけてしまいました。
ダブリンから南へ車で20kmほどのところに、「これほど美しい庭園はない」と言われる庭園を。

パワーズ・コート
Powers Court
Enniskerry, Co. Wicklow
Tel: (01)2046000
www.powerscourt.ie
入園料: 庭園8.5ユーロ

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もともとはパワーズ・コートは18世紀のこの地域の領主の邸宅だったとのことですが、今はゴルフ場あり、ショップあり、レストランありの一大観光リゾートになっています。

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ガーデンは見晴らす限りの広大な敷地全体がガーデン。遠くにはウィックロウの山が望め、建物と庭と遠景の山が一体となって、まるでどこかの国の宮殿のよう。

ガーデンとはいえ、広大な芝生が基本の庭で、建物のすぐ下には噴水のある池、その周りには緑地帯と規模が違います。

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薔薇園は建物の右手に。

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薔薇園自体は建物に寄せて、薔薇だけでまとまって植えられているため、デザイン的には少々物足りない気も。

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でもイギリスで堅いつぼみだった薔薇が、ここでは5分咲き。

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また庭の別の場所には椰子の木などもあり、アイルランドは意外と暖かい印象を受けました。

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その奥には混植のボーダー。

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ここは力が入っていました。あらゆる宿根草に名札がつけられ、カラーリーフ、季節季節の花が雰囲気よく配置されています。

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そのさらに左手奥には日本庭園も。ここに椰子の木があったので、ちょっと違うぞという雰囲気だったのですが。

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(ランチは併設のカフェで。デリのサラダもおいしく、アップルパイの大きいこと!)

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午後はウィクロウ山のふもとにある、初期キリスト教会群へ。
アジア旅行以来、すっかり遺跡づいた私。古いものになぜか心が捕らえられるのです。

(「ゲートウェイ」)

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6世紀から12世紀にかけて、ここにキリスト教会群が次々と建ち並び栄えたそう。

(大聖堂)

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その後は衰退し、今は石造りの遺跡として残っています。

(奥に炊事場)

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その奥にはロウアー・レイク、アッパー・レイクと呼ばれる2つの湖があり、グレンダーロッホと呼ばれるここら一体は、山登りやハイキングのコースにもなっています。

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私達も2時間ほど散策を。

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アイルランドの豊かな森林地帯、鳥が鳴き、初夏の花が揺れています。

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おかしかったのは、「鳥の聞きなし」。
日本のセンダイムシクイは「焼酎一杯グイー」と鳴きますが、ここのムシクイ(?)の鳴き方は少し違っていて、まるで「焼酎一杯with you, with you」と言っているように聞こえてしょうがありませんでした。withyou, with youとあちこちで鳴いています。

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確かにアイルランドでは、連日連夜、どこのパブも皆にぎわっているけど、森林の散策でアイルランドの鳥にまで、お酒を誘われるとは!

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ところで、昨日苦労したレンタカー。おかげさまで朝、無事に借りられました。
ただし今日は正式に予約されていなかったため、車が間に合わず、今日のみマニュアル車。

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ただでさえイギリス、アイルランドは、車の左側通行こそ日本と一緒ですが、ハンドルの右側にワイパー、左側に方向指示器のレバーがついているため、慣れるのにしばらくかかり、今日はなんとマニュアル車という課題がさらに上乗せ。

マニュアル車なんて、15年ぶりくらい?
しかも、とある山道では、カーブの上り坂で一時停止。
坂道発進、ギアチェンジ、方向指示器を一度に操作するので大あわてでジタバタ。
必要もないのに、ワイパーがさかんに回っていました。
あんな難しい坂道発進、それこそ何年もしたことがありません。。。

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グレンダーロッホからダブリンへの帰り道。
木もはえていない、ヒースばかりの高原の山道をひた走ります。
風に揺れるヒースの荒野と車一台やっとの一本道。日本ではちょっとみたことのない風景。アイルランドにいるんだなあ~と感動のドライブ。

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、、と突然、カーナビが「パワー不足です」の表示。
なんと、そのマニュアル車、充電器が働いていなかったようなんです!
カーナビなしでは、この何もない荒野をダブリンまで帰れない。
もう必死でした。わかるところまではカーナビを止めて、高速の乗り口と下り口だけはカーナビの残ったパワーに頼って。

あとは2日間ダブリンで過ごした記憶を頼りになんとかホテルまでたどり着きました。
明日また、朝一番でレンタカー会社に駆け込まなければ。
カーナビなしでは、ランアバウトの多いこちらの道路、複雑すぎます。
なによりも、オートマ車に代えてもらわなければ。
ワイパーの違いだけに専念したい。。。

いつものことですが、なかなかスムーズにいかない私達の旅です。

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2012.06.18

アイリッシュ・ブレックファストで始まった朝

2012.6.17

アイルランドの一日が始まりました!

(泊まっているホテル。一泊一部屋70ユーロ)

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まずは朝食。
メニューにはコンチネンタル・ブレックファストにするか、アイリッシュ・ブレックファストにするか書いてあります。

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そうです、ここはアイルランドだから、イングリッシュ・ブレックファストではないんです!
9ユーロとちょっと高めですが、どんなものなのか今日はトライすることにしました。

「卵の焼き方は?」
お、これはイングリッシュ・ブレックファストと一緒。
夫はスクランブル、私はポーチド・エッグを注文。
「Full Irish Breakfast?」
あら、それはいったい???

メニューを見ると、イングリッシュ・ブレックファストに付くソーセージやベーコンの他に、さらにブラック・プディング、ホワイト・プディングなどが付いています。

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なんでもブラックの方は豚の血を固めて作ったソーセージらしい。
夫はフルで。私は多そうなので、卵とプディング、焼きトマト、ビーンズを。(でもなぜかベーコンとソーセージも付いてきました。)

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さらにメニューにはオートミールのおかゆ、ポリッジも。夫はそれもオーダー。
イングリッシュと同じく、オレンジジュース、シリアル、ヨーグルト、コーヒー、紅茶なども付くので、フル・アイリッシュ・ブレックファスト、すごいボリュームです!

お皿の上の直径5cmほどの輪切りがプディングですが、中には肉の他にオーツなども混じっています。黒も白もまずまずかな。塩気も薄く、私は普通のこちらのソーセージよりも好きかも。(こっちのベーコンやソーセージは塩気が強くて苦手。)

結構クセになりそうなのは、ポリッジ。オーツをミルクでおかゆにしたものですが、これがおいしい!味があって食べると止まりません。

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でもこのボリューム、毎日食べるのはちょっときつい量です。今日だけのおごり。

さて、今日は市内観光。
ホテルからバスに乗り、さらに市内めぐりをするのに便利そうな良いものをみつけました。
新レンタル自転車システム、ダブリンバイクスです。

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市内44カ所のステーションに、貸し出し自転車が置いてあり、すぐ脇にある機械でチケット(3日間チケットは2ユーロ)を購入すれば、30分利用は無料、1時間なら0.5ユーロと加算されていきます。

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早速チケットを購入し、ダブリン自転車体験!

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市内観光は今日だけなので、自転車も借りて効率的に回ろうという魂胆です。

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アイルランド最古の大学トリニティ・カレッジのオールド・ライブラリーで「ケルズの書」を見学し、国立考古学・歴史博物館でタラのブローチを見学し、ダブリン必見アイテムを見学し終わって一安心。

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私はクロテッドクリームとジャム付きスコーンにクリームたっぷりのカフェラテ、夫はサンドイッチでランチタイム。

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午後自転車で出かけたのはダブリン城。

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時間もせまっていたのに、ついふらふらと城内見学ツアーを申し込んでしまい、懇切丁寧な説明を小一時間聞くはめに。ツアーが終わったのが4:30。もう大あわてです。

何に慌てていたかいたか。。。というと。。。
実は夕方5時にレンタカーを借りる手配をしていて、しかも場所はそこから2kmも離れたヒューストン駅。貸し自転車で走る走る。自転車のステーションは1km手前にあるので、そこで返却し、あとは歩く歩く。
着いてみると、そこはカラッポの空き店舗。近くのホテルで聞くと、、、

「確かに前はあったんですが」

ですって!なんと、移転していたのです!それはないでしょう~。

しょんぼりと中心地に戻り、また別のホテルで聞いたそのレンタカー会社の中心地にあるオフィスに行くと。。。

もう閉まっていました。。。

(オフィス前の車。)

(今サッカーEURO2012で、イギリスもアイルランドも大騒ぎ!車にも家にも自国の旗をはためかせて、皆、ノリノリです。ケンブリッジ滞在の日は、試合当日。しかもイングランドがスウェーデンに3-2で勝って、夜中まで皆騒いでいました。)

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(ドアミラーに付けるバーションも。)

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いままで順調だった私達の旅。なぜかいつもレンタカーでひっかかります。(2008年も。)
明日、朝一番にオフィスに行って文句言おう!

と、ある意味強気でいたのですが、さきほどまで書類をにらんでいた夫。
「こんなところにオフィスが移転したと書いてある!」
いちおうレンタカーを申し込んだ時の書類の片隅に、ヒューストン駅の事務所は移転したと、小さく英文でサラっと書いてあったそうです。
そんな大事なこと、こんなくらいの大文字で書いて欲しいわ!

さんざん運動した一日。

夕食は実はこの旅、昨夜もその前も、なりゆきでずっとフィッシュ・アンド・チップスでした。(ホテルが郊外のため、付近のレストランが週末お休みで、選択の余地がありませんでした。ちょっと悲しかった。。。)さすがに変わったものを食べたくて、イタリアンで元気付け。
おいしいお店でした。
デザート付きで23ユーロ。

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今日は食事に恵まれたから、終わりよければすべて良しね!

あレンタカー問題はまだ残る。明日無事に借りられるかな~。

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2012.06.17

ピーター・ビールズ、心の原点

2012.6.16

ピーター・ビールズ・ガーデン

Peter Beales Roses & Sweet Briar Shop & Bistro
London Road
Attleborough
Norfork
NR17 1AY

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我が家の薔薇はほとんどが、ピーター・ビールズから個人輸入で購入したもの。
オールドローズがまだ国内では手に入り難かった17年ほど前は、確実に欲しい品種はピーター・ビールズに注文するしかありませんでした。

ふつう個人が植物の輸入をすることは難しく、植物検疫の手続き等専門的な書類を整える必要がありますが、薔薇の苗に限っていえばそれがきちんとシステム化されていて、根洗い苗という方法で業者が手続きもすべて代行してくれて、きちんと植物検疫を受けた苗が流れるように手元に届きます。

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そんなことを知ったのも、初めてピーター・ビールズから苗を購入したとき。
はるばるイギリスから海を越え、きちんと手続きを済ませた由緒正しいピーター・ビールズの苗が、最初に家に届いたときは、本当に感動ものでした。

オールドローズに恋した私にとって、ピーター・ビールズ・ナーセリーは、私の薔薇人生の心の原点のような存在でした。そこにやってきました!

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ケンブリッジから東へ車で1時間半ほど。Norfolkにあるピーター・ビールズは、ショップ、ビストロのあるガーデンセンターの薔薇の庭が公開されています。
土曜日ということもあって、地元の家族連れが次々と車で乗り付けてはゆっさゆっさと鉢植えの薔薇の苗を買っていきます。私達は庭を見るのが目的。ショップの裏手にある庭を目指しました。

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庭はでも、意外とこじんまりとして、大きく育った薔薇もありますが、まだ植え付けた ばかりの新苗も。

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オールドローズの業者ですから、さすがにオールドローズの古木は風格があって、こんもりと小山のように育っていました。
そのひとつは、我が家のシンボル薔薇、アルバ・マキシマ!
イギリス薔薇戦争のヨーク家の白薔薇とも言われる薔薇です。

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我が家ではこの生育の良い薔薇が2本もあるため、花盛りには白薔薇だらけ。ひととき、ホワイト・ガーデンになるのですが、他の庭ではあまり見たことがありません。

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ショップのすぐわきのガーデンに、意図的にたくさん植えられていたのは、ラプソディー・イン・ブルー。株はまだ小さかったのですが、花盛りで、そのあたり一面はブルー、ブルー、ブルー。とはいえ、夫は「紫じゃないか」。。。

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それでも紫薔薇の中では、ひときわ青色に近く、特に散り際の色合いは本当に青紫。
大きく育ったら、ここは見応えある庭になることでしょう。

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庭としては、雰囲気的にはコテージ・ガーデン風。
私の思い入れが強かった割には、個人の庭くらいの大きさとデザイン。
あっという間に一周してしまいました。

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ここから鉢植えの薔薇をかかえて帰るわけにもいかないので、ショップは早足で通り過ぎ、近くのパブで昼食。

ジャケット・ポテトって何かと思ったら、皮付きのポテトなんですね。
マリー・ローズに入ったジャケット・ポテトとエビ(Prawns in Marie Rose)とメニューにあって、いろいろと謎だったのですが、出てきて納得。マリー・ローズというのも、薔薇の花形に切ったポテトの並べ方のようで、そこにエビがたっぷりと盛られて出てきました。6.15ポンド。

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本日のスープはリーキのスープ。4.6ポンド。

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おいしいパブでした。(the stag carvery)

今日はここからスタンステッド空港へ向かい、いよいよアイルランドを目指します。

長年憧れだったピーター・ビールズ訪問。
意外とあっさりと終了してしまいました。
でも、咲き始めの薔薇はあちらにもこちらにも、庭はオールドローズ特有の高い香りに満たされて、私の気持ちも十分に満たされた朝の訪問でした。

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(スタンステッド空港)

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(今回はヨーロッパの格安航空、ライアン航空を利用。)

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2012.06.16

ハットフィールド・ハウス、女王となる日

2012.6.15

ハットフィールド・ハウス
Hatfield House
Hatfield, Hertfordshire, AL9 5NQ
入場料:庭と建物 16ポンド

ハットフィールド・ハウスの庭が素晴らしい庭だという知識はあったのですが、まさかそんな歴史的場所だったなんて!

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ここにはエリザベス1世が少女時代から娘時代を過ごしたという雰囲気のある古いレンガ作りの館、オールド・パレスがあります。

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ヘンリー8世の死後、自分の母違いの姉が王位を継ぎ、ここで不遇の生活を送っていたエリザベス。
ある日、少女の頃からのお気に入りの場所、館から少し離れた庭の樫の木の下で本を読んでいるエリザベスのもとへやってきた使者が告げた言葉。。。
「陛下、たった今あなたは女王になられました」
この劇的な瞬間がここ、ハットフィールド・ハウスの広大な芝生のその先に、幾本もの樫の木の古木が点在するその1本の木の下で繰り広げられたのです。

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その樫の木は30年前に枯れてしまったそうですが、最近まで残っていたなんて驚きです。その後現在のエリザベス2世によって植えられた樫の木が今はほどほどの大きさに育っています。エリザベス1世が女王となったその瞬間を目撃した樫の木も、当時はこんな大きさだったはず、と本館にいるガイドさんが言っていました。

(本館)

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建物としては本館の方が公開されて、エリザベス1世の肖像画などの展示を見ることができますが、庭は、エリザベス1世が住んでいたオールド・パレスの前に広がる西の庭が公開されています。
(東の庭も限定的に公開。)

この庭が本当に素敵でした。

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オールド・パレスの真ん前にあるのは、ツゲで幾何学的に描かれたメイズ・ガーデン。ツゲだけの植栽部分、ツゲの模様の中に花々やオールドローズを植えた色合い豊かな部分とわかれて、オールド・パレスの古いレンガ壁に実によく映え、どこにカメラを向けても見事に絵になります。

ここは、エリザベス1世時代、プラントハンターとして当時の第一人者だったトラディスカント父子が、館の持ち主セシル卿のもとで世界の珍しい花々をあしらって作り上げた庭だったそうで、それを現在のソールズベリー侯爵夫人がなるべく当時の古い植物を復元して、再生させたのだそうです。
なるほど、だから薔薇はオールドローズなんですね。

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その他にも、噴水を中心に、華やかな宿根草と混栽されたミックス・ガーデン。

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香りの良いハーブ、イングリッシュ・ローズ、オールドローズと植栽されたセンティッド・ガーデンと、どれもが趣向を凝らしながら、しかも色取り良く、配置よく、目の前にあらわれます。

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ここのティールームで軽い昼食をとった後も、私はまたひと通り、同じ庭を回ってしまいました。そんな不思議に離れがたい、心惹かれる庭でした。

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今夜の宿はケンブリッジ。
夏時間で夜の9時過ぎまで明るく、ケンブリッジ大学の舟めぐり、パントでケム川観光までしてしまいました。

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バラ戦争の頃からあったというケンブリッジ大学。

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イギリスの歴史も深いです。

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英国王立バラ協会ガーデン

2012.6.15

英国王立バラ協会ガーデン
The Gardens of the Rose
Chiswell Green, St Ablans, Hertfordshire, AL2 3N

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英国王立協会ガーデンは、英名はその名も、The gardens of the rose
確かに以前は名前のとおり、世界の薔薇1700種のコレクションを集める薔薇だけの庭だったようですが、10年前に、今のようなコンパニオン・プランツとの混栽の庭にしたようです。吟味された色合いのある木もの、高低差のある宿根草と一緒に巧みに配置されて、おしゃれな雰囲気です。

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ただ10年経ったとのことですが、薔薇の育ち具合はまだまだで、株も充実しておらずつるバラのシュートの数も少なくて、しかも!
「今年はここ20年で一番寒い」とのガーデナーさんのお話。いつもならシーズンを迎えているのですが、今年はほとんどがまだ堅い蕾状態で少々残念でした。

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さらにお話をうかがってみると、ここは冬の最低気温がマイナス15度にもなるのだとか。それって、我が北広島の最低気温の記録値に近い。もしかしたらそれよりも厳しい。
そういう視点から見ると、不思議に薔薇の生育が北海道と似通っているように思えました。木も小ぶりで、冬枯れした枝が目立ちます。

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私達が居た間も時々激しい雨が降り、傘も飛びそうな寒い強い風。
ロンドンから北へ小一時間ほどの距離なのに、意外と気候的には寒そうな「薔薇の庭」でした。

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2012.06.15

旅の始まりは小雨のロンドンから

2012.6.14

始まりました、私達のイギリスの旅。
ロンドンらしく、早速小雨模様です。

(ロンドン上空)
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千歳を出発したのは朝の9時。ソウル仁川空港到着12時。そのままトランジットでソウル発13:30のロンドン行きに乗り、11時間のフライトはあっという間でした。出発前にろくな計画も立てていなかったので、ガイドブックを片手に全体プランの練り直しに大わらわ。

、、、というのも。。。

前日突然、アイルランドを先に回ってしまおう!なんて大きく計画を変更してしまったからです。
南イングランドの庭園は以前友人と回ったことがあり、今回は北部イギリスの庭園を中心に旅しようというのが大ざっぱな目的だったのですが、庭の中心にある木から垂れ咲くロサ・ヘレナで有名な北部イギリスのB&Bに問い合わせたところ、6月中旬ではまだまだ咲き具合は”hopefully...”

そう期待するのですが。。。なんて消極的な状況では、イギリスを北上するのはアイルランドを回ってからにした方が良さそう~という結論に達したのです。
旅行前日だというのに、レンタカーの手配変更、アイルランド往復飛行機のチケット手配、と大騒ぎで、旅のパッキングまでこぎつけたのはもう夜中。。。やれやれ。

それにしても後半に回ろうと思っていたアイルランドに関してはまったくの勉強不足。機内で猛勉強していました。
読みふけったアイルランドの歴史、文化、名所旧跡、、、深いものがありました。

紀元前1000年頃にはあったという要塞、西ヨーロッパからここに移ってきたケルト民族の文化、その後伝来した初期キリスト教とケルト文化との融合、そしてイギリスとの長い長い苦難の歴史。

ロンドン周辺をこの2日ほど回った後、急遽先回りすることになったアイルランドに大いに興味がわいてきました。

でも今はロンドン。
ロンドン到着は現地時間の17:30。

(レンタカー会社の窓口)
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レンタカーを借りてヒースロー近くのB&Bにチェックインしています。
二人で65ポンド(7800円)。
ツインの部屋にシャワー、トイレ、WiFi、イングリッシュブレックファースト付き!と条件はいいのですが内装の作りはいまいちで、ヒースロー近くの実利目的の宿はこんなものかな。

(B&B外観)
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明日は早速近隣の名園めぐり。
雨はあがったようだし、早めに旅立ちましょう~。

(B&Bへの道で薔薇がお出迎えしてくれました。)


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2012.06.13

庭の鉢植え薔薇は?

2008年のヨーロッパ旅行のときもそうでしたが、今回もこの初夏の陽気に、大切な鉢植えの薔薇を残していくのがなによりも気がかり。。。

そして2008年のときと同じように、やっぱり今回も地面に鉢ごと、埋めることにしました。

どうなったかというと、こんな感じです。

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自然の雨まかせ、成り行きまかせ。。。

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無責任といえば、無責任な育ての親。。。

でも地植えの薔薇はいつもこうなんだから、少しだけ、これでがんばってね!

気がかりといえば、今年は春から陽気がよくて、薔薇の蕾もどんどん膨らんでいます。

花々の開花も進みました。

薔薇と一緒に咲いてもらおうと昨年植え付けた、白いアリウム・ギガンチウム、もう見頃を迎えそうです。

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我が家の定番、白いフォックスグローブも。。。

後ろのオベリスクには白薔薇、アルバ・マキシマが咲く頃、ここはホワイト・ガーデンになるはずなんですが、、、私が帰って来る前に、アリウムとフォックスグローブ、マキシマの競演が終わってしまうかしら。

いろいろ心残りです。

でもイギリスの最高の季節に出かけられるんですから、これもしょうがないですよね。

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2012.06.10

イエローブックが届いた!

ここへ来て慌ただしくイギリス行きの準備をドタバタ始めました。

なんたって往復の飛行機、初日のB&Bしかまだ予約してない状況です。

少しは下調べもしようとアマゾンで、イギリス、個人のオープンガーデンめぐりの必読書、

THE YELLOW BOOKを購入~。早い3日で届きました

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イエローブックとは、ngs(ナショナル・ガーデンズ・スキーム)というチャリティ団体が、イギリス全土から厳選して選んだ3700以上もの個人の庭の公開日、場所、見所などを紹介している本です。

年1回発行されるこの本の推奨「オープンガーデン」として掲載されるには、庭としての質が高い、見所がある、45分間訪れた人を飽きさせない等、厳しい審査があるという番組を見たことがあります。毎年毎年応募するある庭を、審査員も苦渋の決断で「ここをもっとこうしたならば」とまたしても却下していました。あらら。

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掲載されたオープン・ガーデンを見学するには、庭によって違いますが、3~6ポンドほどの見学料が必要です。1999年に友人が連れていってくれた時は2ポンドだったのですが、今回イエローブックをパラパラめくって見ると高くなったようで、最多は3.5~4ポンド、あるいは4~6ポンドで数件まとめて見られる、というパターン。見学料の80%はチャリティとして寄付されるそうだから、そうそうケチなことは言えませんが割高感はあるなあ~。

また公開日もシーズン中はずっと、というわけではなくて、たった1日、あるいは2日、あるいは数日、というように、思ったほど公開しているわけでもないようです。(別の日でも申し込めば公開、とただし書きのある庭もありますが。)

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今回、期間限定で出かける私達にとって、これ!と思った庭がそこにちょうど行った日にオープンしてるかどうか、結構左右されそう~。

現に今、最初からそのために大きくコース変更を検討中です。

でも、考えようによってはそれも楽しみのうち。

漠然とでかけるよりも、この庭を見たいからと思い入れがあった方が旅もきっと楽しくなるに違いありません。

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2012.06.09

6月のイギリスへ

ずっとずっと行きたかった6月の薔薇咲き乱れるイギリス。

まだ信じられないんですが、それがとうとう実現しそうなんです。

こういうのってすべてがうまく符号が合うようにはまって、ぴったり気持ちもそこに収まって、そして実現するものなんですね。

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もともとは昨年、3月に仕事が終了するので、それなら長年なかなか行けなかった6月のイギリスに行こう!とイギリスの友人にも連絡をとって予定を組もうとしていたその矢先、あの日本を震撼させた東日本大地震が起こったのでした。

気持ちも沈み、浮ついた気分にはなれず、イギリス旅行もとりやめになりました。

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それからもう1年。

ふと届いたイギリスの友人からのメール。「今年は来ないの?」

こんなひと言が必要なんですよね、どんな場合でもどんな時でも。

私の気持ちがしっくりはまったこのタイミングで、来週、念願の6月のイギリスに出発します

今、満開のクレマチス・モンタナ’エリザベス’

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バニラの香りがあたり一面に。。。出発前に満開が見られて良かった。。。

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2012.06.07

平取町スズラン群生地

今日の北海道は6月下旬の陽気。

気持ちの良い初夏の陽気に誘われて、少し遠出ドライブ。

平取町芽室までスズランの群生地を見に行ってきました。

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北海道に居ながら、いつか見たいと思ってなかなか見られずにいましたが、とうとう見られたそしてステキだった

着いた途端に入り口周辺はもう甘い香り。

スズランって、こんなに香るものなんですね、あらためて認識しました。

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なんといっても白い花と清楚な緑の葉の美しいこと!

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少々残念なのは、一面のスズランとはいかずに、スズランの中にヨモギやスゲなどが混じって雑然としていたこと。(写真ではなるべく映らないように苦労しました。)

そして一番目立ったのは、食べ頃のワラビがにょきにょきと無数に伸びていたこと。

次々訪れる人達も、ついついおいしそうなワラビが気になって、気になって、スズランはちょっと主役を取られたかも。。。(ワラビ採りは禁止です。)

この中に少なくとも5本のワラビ、見えますか

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ロマンチックな風景と、現実的な食欲が湧く、印象的な初夏の旅でした。

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金星の太陽面通過

6月6日

朝8時過ぎ、金星の太陽面通過が始まったとニュースで聞いてから、夫があわてて準備撮影したのですが、まずまずの画像が撮れました。

撮影場所は、うちのテラスです。

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あいにくと北広島のお天気は曇りがち。

太陽が出るのをにらみつつ、タイミングをはかっての撮影。

でもまるで付けボクロ状態の金星が、とってもかわいく、がんばった甲斐がありました。

つい先日の金環日食はこちら、北海道では部分日食。

しかも北広島は、太陽の影も形もまったくない曇天。。。

今回は、薄日とはいえ、晴れて良かった~。

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2012.06.06

デイツアー、京成バラ園にて

国際ヘリテージローズ会議、日曜日に講義日程が終わり、私は月曜日には北海道に帰っていましたが、その後もまだまだ今日までポストカンファレンスツアーが続いているはず。

運営スタッフのみなさまは、本当に大変なことと思います。

講義日程の間も、午後には毎日2ヶ所ほど近隣の名所を回るデイツアーが組まれ、その中のひとつ、講義2日目に訪れた京成バラ園をあらためてここでご紹介しましょう。

京成バラ園といえば、日本では薔薇愛好家の聖地。

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薔薇の育種家として知られる鈴木省三氏が、ここから世界へ向けて数々の新品種を発表しました。

ところがここへ来たのは、私はなんと今回初めてなんです

薔薇園の素晴らしさもさることながら、原種バラ、イングリッシュ・ローズ、オールドローズの充実ぶりにも感動しました。

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今回の国際ヘリテージローズ会議の表紙デザインにも使われたツクシイバラ。(デザインはこちら

http://www.heritageroses.jp/conference-sakura2011/

デザインを見たときから、わあ~ステキと憧れだったのですが、本物もここで見られました

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あいにくとお天気が変わりやすく、後半はもう雨がポツポツ。

最後にはとうとうザア~と大降りになり、心惹かれながら、みなさん、あわててバスの中へ。

まだまだ見ていたい気持ちを残して、京成バラ園を後にしました。でも、そんな心惹かれる思い出が良いんですよね~。海外のお客様にもきっと印象深かったと思います。

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2012.06.02

メイアン社の新作!

メイアン社の新作!
国際ヘリテージローズ会議講義二日目。
会場で展示されているこのバラは、メイアン社の新作「エキサイティングメイアン」の白と赤バラだそうです。
花の中から花が二重に出るこの咲き方、ルドゥテの絵でも見たことがあるし、我が家でも1、2本は出たけど、新品種で売り出されるとは!!
会場でも、ちょっとした話題でした!
今朝の某NHKの7時のニュースで会議開催が放送され、それも話題でした!

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2012.06.01

今日も国際ヘリテージローズ会議!

今日も国際ヘリテージローズ会議!
今日からいよいよ講義開始です。インドのバラ育種家、中国の専門家、さらに日本の専門家。内容のある話がたっぷり。
これで初日とは、この後どうなるんでしょう。

午前中は講義、お昼は貝殻亭というレストランへ。
写真のような素敵なお庭で散策。
さらにその後、バラの聖地、京成バラ園へ。
海外からの参加者も声をあげるほど華やかに咲きそろってバラが出迎えてくれました。
ヘリテージローズ会議と言うくらいだから皆オールド系のバラ好き。
中央ガーデンよりも、周辺部の原種バラ、イングリッシュローズ、オールドローズに次々集まってバラ談義です
私ももちろん
いろいろな方と共通の興味を持ってお話が出来ることって、幸せですねー
はるばる日本までいらしてくれたゲストの方々も、きっとこんな気持ちを共有してくれてるんだなあ~と思いました。

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